研究概要 |
本研究では、胎児から新生児にかけて、子と母の行動量のウルトラディアンリズム、サーカディアンリズムの相互関係を調べる必要がある,まず、胎児の動きを母体の腹部表面より記録し、同時に母の行動量を記録できなければならない。この方法は全くオリジナルなもので、胎動を測定するセンサーの感度が、現存のものは0.01gしかなく、胎動を記録するには、その1000倍の感度が必要であり、その開発に手間取った。しかし、pilot studyを重ねた結果、妊娠後期の妊婦の睡眠ポリグラフィと同時に胎児の動きを一晩にわたって記録ができ、本格的な実験に入っている, 新生児と母親のrest-activityのサーカディアンリズムの相互関係については、順調に研究が進み、新生児については、生後3週では、概日リズムができていること、さらに12週にかけて、リズムの規則性が明確になってくる事、それに伴い、母親の概日リズムも3週では子供の影響を受けてその振幅も小さいが、12週にかけて規則性が戻ってくることを日本睡眠学会(東京,2001)に報告し、現在、国際誌Physiology and Behaviorに投稿中である。 なお、健康な産褥婦と正常な新生児の睡眠日誌について、発達の観点から論文にまとめて発表した。
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