研究課題/領域番号 |
13671041
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | (財)東京都医学研究機構 |
研究代表者 |
西原 京子 財団法人東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 研究員 (80172683)
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研究分担者 |
堀内 成子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (70157056)
内田 直 早稲田大学, スポーツ科学部, 教授(H15年転任) (00261181)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | 産褥期うつ状態 / ウルトラデイアンリズム / サーカデイアンリズム / 胎動 / 睡眠ポリグラフィ / アクチグラフィ |
研究概要 |
産褥期うつ状態は、いわゆるマタニテイブルーズといわれ、産後数週間以内に、抑うつ、不安、イライラ感を伴い、不眠、疲れなどの身体的症状の訴えも多い。母乳授乳もうまくいかず、子供を疎ましく思うことから、子供の発達に一過性に何らかの影響があることが予想される。しかし産褥期に適応している母親においても、子どもの発達、特に概日リズムができるこの時期に母親がどのように関与しているという系統的研究は少ない。特に母子の行動リズムに関して同調するという方向での研究はほとんどない。 本研究では、まず産褥期に適応している母親が子どもの睡眠覚醒リズムに同調しているのか検討し、その後にブルーズの母親に関して、同調関係がどのようになるのかを検討しようと試みた。主に活動量を測定するアクチグラフィで行った。 1、サーカデイアンリズムの発達 産褥期に適応している母親の子供のサーカデイアンリズムは、生後3週間には存在すること、3ヶ月頃には確立するが、その確立するまでの過程が、自己相関係数の24時間ピークで検出されることが明確になった。しかしブルーズを示した母親に関しては、1ケースだけではあるが、その振幅が小さい傾向にあった。これは、個人差内に入るのかさらに今後の検討が必要である。 2、ウルトラデイアンリズムの変化 生後の子供にはウルトラデイアンリズムが存在するが、夜間睡眠において、産褥期に適応している母親がこのウルトラデアンリズムに同期しているかを検討した。生後3週では、母子の同調は明確であり、相互相関係数は、有意であった。ブルーズの母親のケースには、同期している場合もあったが、母親が遅れる場合もあり、さらに例数を集めて、検討が必要である。 3、新しい母子同調の方法の開発 産褥期に適応している母親と子供の活動量の同期は、かなり強いもので、妊娠後期から母子の同調が予想された。そこで、胎児の動きをピックアップするセンサーを開発し、現在データを収集中である。 4、前進点と今後の方向 ブルーズの母親にであってから協力を頂くのは、困難で、適応群を増やす中で、ケースを見つけるようにした。今後も例数を増やす予定である。アクチグラフィは、子育ての大変な時期にも協力頂ける方法である。
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