研究課題/領域番号 |
13671044
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
橋野 聡 北海道大学, 医学部附属病院, 講師 (60271665)
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研究分担者 |
小林 正伸 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (80241321)
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キーワード | taxol / MyD88 / apoptosis / TNF-α / signal transduction / toll-like receptor |
研究概要 |
申請者らはすでに膵癌細胞株でHIF-1の恒常的発現がアポトーシス耐性の原因となっていることを見いだし報告している。今回の研究で、白血病細胞の抗がん剤感受性を検討する過程で、骨髄単球性白血病細胞がPaclitaxelに非常に感受性の高いことを見出した。感受性が高い理由を検討する過程で、骨髄単球性細胞にMyD88を発現していること、MyD88の機能を阻害するdominant negative MyD88を導入すると抗がん剤感受性が低下することを見いだした。MyD88は、当初白血病細胞の分化に伴って発現亢進してくる遺伝子として単離されたが、IL-1 receptor familyのレセプターのシグナル伝達において重要なアダプター分子として働いていることが知られるようになった。これまでの報告では、toll-like receptor-4の下流でTRAF(Toll-like receptor activated factor)、MAPKへ伝わるシグナル伝達の最初の伝達物質であるとされており、細胞死との関連の報告はなかった。MyD88はdeath domainを持っており、細胞死と何らかの関連があることは予想されていたことであるが、申請者らの報告が最初にMyD88と細胞死との関連性を明らかにした。
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