研究概要 |
Ph^1陽性慢性骨髄性白血病(Ph+CML)の発症進展にp51/p63(p53ファミリー)変異や新規calpastatin(プロテアーゼ インヒビター)類似遺伝子変異が関与ていることを分子生物学的手法により細胞レベルで解析・解明することを目的とした。 major bcr-abl融合遺伝子が大半のCMLで発現されているが、このCML発症のモデルマウスを作成するのに成功した。 3種類のbcr-abl cDNA(b2-a2,b3-a2,そしてμtype)をクローニングし発現ベクターの作製に成功しており、μtype Tgマウス,b3-a2 Tgマウスの作成に成功した。b2-a2,Tgマウスの作成を現在試みており、すでに成功した上記2種類のTg CMLモデルマウスCMLフェノタイプを現在詳細に検討・解析中である。 p51/p63遺伝子はCML病期進展に関与し、異常となってくることを明らかにした。mRNAのisoformもp51-α,-β,-γが存在し、白血病細胞ではp51αの発現がほとんどであり現在機能解析中である。遺伝子変異解析では病期進展にDNA結合領域に点突然変異が集中していた。変異calpastatin類似遺伝子cDNAをRT-PCR後クローニングし塩基配列を検討し発現ベクターにサブクローニングした。
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