I.抑制型Smad7のアデノウィルスベクターベクターの作成 1)抑制型Smad7 cDNAの作成 ヒト単球由来培養細胞THP-1からRNAを抽出し、逆転写酵素を利用したPCR(RT-PCR)をもちいて抑制型Smad7 cDNAをクローニングする。 2)6x Hisタグをもつタンパク質発現ベクターに抑制型Smad7 cDNAを移動させる。タンパク質の発現を抗Hisタグ抗体を利用して検出できるか検討した。 3)次に抗原性のより少ない第3世代のアデノウィルス発現ベクターにSmad7のcDNAを組み入れ、293細胞にて組換えアデノウィルスを得る(現在検討中)。 II.抑制型Smad7遺伝子導入による培養メサンギウム細胞への影響 4)PDGF-BBで刺激した培養メサンギウム細胞に、抑制型Smad7 cDNAベクターを遺伝子導入し、メサンギウム細胞の増殖、細胞外基質、および培養上清のTGF-β濃度について抑制されるかどうか詳細に検討した結果、これらは抑制された。 5)次にPDGF-BB刺激した培養メサンギウム細胞に、抑制型Smad7 cDNAベクターを遺伝子導入し、メサンギウム細胞の増殖、細胞外基質、および培養上清のTGF-β濃度について抑制されるかどうか詳細に検討した(現在検討中)。 6)少数の実験腎炎モデルについて、抑制型Smad7組込みアデノウィルスによる遺伝子導入を行い、まず病理組織について検討する(現在検討中)。
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