研究概要 |
1、脳においてAQP11(以前AQPX1といっていたものでnomenclature committeeで認められた名前がAQP11になった)の発現はグリア細胞に認められた。 2、消化管のAQP11の発現は脱水によってノーザンブロットで変化を認めなかった。また絶食においても同様であった。従ってAQP11の消化管での役割は不明である。 3、アフリカツメガエル卵においてAQP11は水を通さないことはみていたが、シグナリングによって水をとおすようになるかどうかcAMP, cGMP, phorbolesterの効果をみてみた。それぞれ15分つけたあとにosmotic water permeabilityを測定した。水をとおすようにはならなかった。従ってPKA, PKG, PKCで制御されるのではないことがわかった。 4、AQP11やAQP12の水チャネル機能の発現にはcofactorが必要でそれが卵にはかけている可能性も考えられるのでほ乳類の培養細胞に一過性に発現させてosmotic water permeabilityを光りの散乱で測定した。犬の腎臓尿細管上皮であるMDCK細胞に発現させた。AQP12はコントロールと差がなかったがAQP11はosmotic water permeabilityを有意に上昇させた。今後AQPと同じ種の培養細胞でも検討する必要がある。 5、現在のとごろAQP11 AQP12は水は通さないが、グリセリンなどの小粒子を通すチャネルと考えており、生理的に輸送される物質の同定が必要である。
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