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2002 年度 実績報告書

血管平滑筋細胞におけるエリスロポエチンの情報伝達に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 13671125
研究機関自治医科大学

研究代表者

草野 英二  自治医科大学, 医学部, 教授 (50102249)

研究分担者 安藤 康宏  自治医科大学, 医学部, 講師 (50212676)
小松 則夫  自治医科大学, 医学部, 助教授 (50186798)
キーワードエリスロポエチン / cAMP / 血管平滑筋細胞 / MAPK
研究概要

培養血管平滑筋細胞におけるエリスロポエチン(エポ)誘発性増殖に対するcAMPの調節作用
本年度は、透析患者の末梢血より血管内皮細胞の前駆細胞を得て、エポの受容体のsubtypeの分布を決定する予定であったが、技術的な問題があり前馳細胞を得る事が出来なかった。従って、本年は培養血管平滑筋細胞におけるエポ誘発性増殖に対するcAMPの調節作用を検討したのでその結果を報告する。
我々はすでにエポが血管平滑筋細胞において増殖作用を有し、MAPK系がその重要な役割を果たしている事を明らかにしてきた。一方、細胞内cAMP濃度の上昇は逆に血管平滑筋細胞において増殖抑制作用を有する事を明らかにした。従って、我々はcAMPの刺激薬はエポによるMAPK系の活性化を抑制するとの仮説を立てこれを検討した。
血管平滑筋細胞をエポに曝すとDNA合成が刺激された。cAMP刺激薬のフォースコリンやシロスタゾールはエポによるDNA合成を減弱した。逆にAキナーゼの抑制薬のRp-cAMPはフォースコリンによるDNA合成やMAPKの抑制を解除した。エポとPMAはMEKとMAPKのリン酸化を刺激した。フォースコリンはこれらのリン酸化を抑制した。Cキナーゼの抑制薬はMEKとMAPKのリン酸化を抑制した。さらに、フォースコリンはRaf-1を259セリンのリン酸化を促進した。これらの結果は、αへMPはエポによるMAPK系の活性化を抑制するが、この抑制作用はRaf-1のレペルかその上流で調節される可能性を示している。またこれらの結果はcAMPの刺激薬は、エポによる直接作用に対して防御的に作用する可能性を示している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ito C: "Cilostazol enhances IL-β-induced NO production and apoptosis in rat vascular smooth muscle via PKA dependent pathway"Cell Signal. 14. 625-632 (2002)

  • [文献書誌] Ito C: "Modulation of the erythropoietin-induced proliferative pathway by cAMP in vascular smooth muscle cells"Am J Physiol Cell Physiol. 283・6. C1715-C1721 (2002)

  • [文献書誌] Sasaki N: "A case of erythropoietin induced hypertension in a bilaterally nephrectomized patient"ASAIO J. 49. 131-135 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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