研究課題/領域番号 |
13671134
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大薗 恵一 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20270770)
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研究分担者 |
道上 敏美 大阪府立母子医療センター研究所, 環境影響部門, 主任研究員 (00301804)
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キーワード | メガリン / receptor-associated protein(RAP) / ビタミンD / GST融合蛋白 / transgenic mouse |
研究概要 |
Endocytic receptorであるメガリンは、ノックアウトマウスの解析から、尿細管における25位水酸化ビタミンDの再吸収に必須であることが示された。しかし、メガリンノックアウトマウスはほとんどが成獣に達する前に死亡するため、詳細なビタミシD代謝の解析を行うことは困難である。そこで、本研究では、in vitroでメガリンの機能を阻害することが報告されているreceptor-associated protein(RAP)の可溶型のものを用いてメガリンの機能を検討することとした。まず、メガリンおよび可溶型RAPに対するpolyclonal antibodyを作製した。次に、可溶型RAP高発現トランスジェニックマウスを、可溶型RAPのcDNAをpFLAG-CMV-1ベクターに組み込んで(pFLAG-CMV-1-smRAP)作製した。出生したマウスに対してPCR法によりtransgeneを検出したが、RAPのmRNAレベル及び蛋白レベルでの発現は認められなかった。一方、可溶型RAP(Hisタグ付き)を腹腔内注入する方法では、可溶型RAPの腎尿細管へのuptakeが抗His抗体を用いた免疫組織化学法により確認された。また、同時に低分子量蛋白尿の増加を認め、腎尿細管におけるメガリン機能を抑制するモデルが確立されたと考えられた。可溶型RAP(Hisタグ付き)を腹腔内注入されたラットの尿中のビタミンD結合蛋白質の増加も確認され、可溶型RAP(Hisタグ付き)の反復投与によるビタミンD代謝の変化を検討する予定である。
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