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2001 年度 実績報告書

新生児脳における酸素代謝の自発的律動のメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 13671142
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

小西 行郎  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40135588)

研究分担者 坪倉 ひふみ  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50327079)
牧 敦  (株)日立製作所, 基礎研究所, 研究員
多賀 厳太郎  東京大学, 大学院・教育学研究科, 講師 (00272477)
キーワード光トポグラフィー / BOLD効果 / 自発的律動的変化
研究概要

先の実験で我々は新生児期の視覚野において光のどの刺激に関係なく、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンが自発的でかつ律動的に変動をしていることを報告した。今回は生後1ケ月児で同様実験を行った。対象は1ケ月検診に訪れ、神経学的診断によって正常であると判断され、親のインフォームドコンセントが得られたものである。前回の報告と同じように日立社製光トポグラフィーを用いて、児の後頭部にプローベを装着し、安静睡眠時に計測を行った。その結果、前回と同じような自発的律動的変化を視覚野で確認することができた。しかし、酸化と還元ヘモグロビンの変化の関係は新生児とは大きく違っており、位相差は新生児では一定していたにもかかわらず、生後1ケ月児では大きくばらついていた。さらに新生児では二つのヘモグロビンの変化が広範囲にわたって同期していたが、今回はそうしたことがなかった。二つのヘモグロビンの自発的律動現象についてはいくつかの報告があり、前回我々はその位相差などからいわゆるBOLD効果によく似た現象ではないかと考察したが、今回も位相差にばらつきはあるものの、還元ヘモグロビンの変化に遅れて酸化ヘモグロビンが変化するといった関係は変わらなかった。生後2ケ月頃、視覚野ではシナプスの過形成が始まり、血流が成人よりも明らかに増大することが知られている。今回の我々の結果も、そうした時期に新生児期とは明らかに違った反応があることを示唆するものと考えられる。今後、脳波などとの関連を調べることにより、この変化のメカニズムや意義について明らかにしていきたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 小西 行郎, 多賀 厳太郎, 牧 敦, 小泉 英明: "光トポグラフィーによる新生児・乳児の視覚野における酸素代謝の自発的律動のメカニズムの検討"インナービジョン. 6月号. 41 (2001)

  • [文献書誌] Taga, G., Ikejiri, T., Tachibana, S., Soeda, A., Takeuchi, K., Konishi, Y.: "Visual feature binding in early infancy"Perception. (in press).

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2012-10-12  

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