研究課題/領域番号 |
13671170
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌学
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研究機関 | 国立循環器病センター(研究所) |
研究代表者 |
宮里 幹也 国立循環器病センター研究所, 生化学部, 室長 (50291183)
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研究分担者 |
中里 雅光 宮崎医科大学, 医学部, 講師 (10180267)
寒川 賢治 国立循環器病センター研究所, 生化学部, 部長 (00112417)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 摂食調節因子 / エネルギー代謝調節 / オーファン受容体 / BRS-3 / ペプチド |
研究概要 |
肥満は高血圧・心血管障害・糖尿病などの疾患を頻発させ、その治療と予防は医学的・社会的に大きな課題であり、分子レベルでの病態の解明が、近年急速に進んでいる。本研究は、摂食およびエネルギー代謝調節に関わると考えられるオーファン受容体の内在性ペプチド性リガンドを同定とその機能解析を目的とした。 本研究では、摂食・エネルギー代謝調節に強く関与するオーファン受容体BRS-3および脳内とくに視床下部に発現の高いオーファン受容体の安定発現細胞株を用いて、ペプチド性リガンドの探索法として、既に確立していたFLIPR Systemによる細胞内Ca上昇を指標としたアッセイ系に加え、ルシフェラーゼレポーター遺伝子あるいはアルファースクリーンを用いた細胞内cyclic AMP変動を指標としたアッセイ系の開発を行った。 両アッセイ系を用いたスクリーニングの結果、ラット脳と消化管の複数のペプチド分画にCa上昇活性とcyclic AMP抑制活性を認めた。BRS-3発現細胞に対する細胞内Ca上昇反応の一部は、BRS-3に対する既知のペプチドの交差反応および内在性受容体に対する反応であった。一方、他のオーファン受容体発現細胞に認めた細胞内Ca上昇活性物質については、部分アミノ酸配列解析の結果、新規の生理活性プチドであることが判明した。予備的実験において、新たに同定されたペプチドは、摂食抑制作用を有するペプチドであることが判明した。今後、遺伝子構造や発現解析、定量系の開発、生体内分布・細胞局在の同定、生理作用の解明を進めていく予定である。 また、既に当研究室で発見している摂食促進ペプチド:グレリンについて、胃内分泌細胞からのグレリン分泌調節機構について検討した結果、ソマトスタチンが胃からのグレリン分泌を抑制していることを明らかにした。
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