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2001 年度 実績報告書

GLUT4細胞内トラフィック経路の細胞生物学的解剖とその制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 13671175
研究機関群馬大学

研究代表者

柴田 宏  群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (20235584)

キーワードインスリン / グルコーストランスポーター / GTP結合蛋白 / Rab4 / SNARE / シンタキシン / アクチン細胞骨格 / 微小管
研究概要

これまでの我々の検討により、ラット脂肪細胞において、インスリンによるGLUT4のエキソサイトーシス促進作用に低分子量GTP結合蛋白であるRab4が関与すること、またインスリンはPI3キナーゼを介する機構によりRab4を活性化することが示された。したがって、インスリンはRab4の活性化を介してGLUT4のトランスロケーションを促進することが示唆される。本研究においては、GLUT4小胞が細胞膜と融合する際のt-SNAREであるシンタキシン4とRab4との相互作用を検討し、GTP依存性にRab4がシンタキシン4と結合することを明らかにした(J.Bio.Chem.276 : 5265,2001)。Rab4のシンタキシン4への結合はmunc-18cの存在により阻止されることから、Rab4とシンタキシン4が結合するためには、munc-18cがシンタキシン4から解離することが必要であることが明らかになった。一方、PI3キナーゼの下流の細胞内シグナル分子として、Akt/プロテインキナーゼBおよびプロテインキナーゼCλについて検討を行い、Akt/プロテインキナーゼBはGLUT4トランスロケーションに関与しないこと、プロテインキナーゼCλが関与することを明らかにした(投稿中)。一方、本研究において、我々はGLUT4のエキソサイトーシスおよびエンドサイトーシスへのアクチン細胞骨格の関与について検討した。その結果ラット脂肪細胞のアクチンフィラメントはGLUT4のエキソサイトーシスにとって重要な役割を果たしているが、エンドサイトーシスには関与していないことが明らかになった(Biochem.J.346 : 321,2000)。また微小管については細胞内のGLUT4プールには微小管依存性コンポーネントと非依存性コンポーネントが存在することを明らかにした(2002年度アメリカ糖尿病学会にて発表予定)。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Omata, W., et al: "Actin filaments play a critical role in insulin-induced exocytotic recruitment but not in endocytosis of GLUT4 in isolated rat adipocytes"Biochem. J.. 346. 321-328 (2000)

  • [文献書誌] Li, L., et al.: "Direct interaction of Rab4 with syntaxin 4"J. Biol. Chem.. 276・7. 5265-5273 (2001)

  • [文献書誌] Suzuki, J., et al.: "Dynamin is involved in human epithelial cell vacuolation caused by the Helicobacter pylori-produced cytotoxin VacA"J. Clin. Invest.. 107・3. 363-370 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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