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2001 年度 実績報告書

ジーンターゲティングによるチアミン反応性貧血症候群の発症機構解析

研究課題

研究課題/領域番号 13671196
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

野坂 和人  京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (10228314)

研究分担者 山西 清文  京都府立医科大学, 医学部, 講師 (10182586)
キーワードチアミン / チアミン反応性貧血症候群 / チアミン輸送タンパク質 / チアミンピロホスホキナーゼ
研究概要

先天性代謝異常症であるチアミン反応性貧血症候群(TRMA、OMIM 249270)は巨赤芽球性貧血と糖尿病、難聴を三主徴とし、チアミンの大量投与によりそれらの症状が軽減するチアミン依存症である.また、本症ではミトコンドリア脳筋症に類似の中枢神経系症状を呈する.本症の原因異常酵素としてチアミンピロホスホキナーゼ(TPK)とチアミン輸送タンパク質のいずれかが考えられていたが、申請者らは最近、本症の原因遺伝子(hTHTR-1)を決定し、hTHTR-1が高親和性チアミン輸送タンパク質をコードすることを明らかにした.しかし、本性で見られる多様な症状の発症機構は未だ不明である.そこで、発生工学的手法を用いてモデルマウスを作成し、固体レベルで本症の発症機構を解明することを目的として、まずマウスのTHTR-1 cDNAの単離を試みた.マウスESTデータベースにhTHTR-1とホモロジーの高いタンパク質をコードするcDNA断片(Accession No.AI099021)が存在していたので、この配列から3-、および5-RACE法で全長cDNAを単離した.このcDNAは全長3554bpから成っており、N末側に498アミノ酸からなるタンパク質をコードできる翻訳可能領域を持っていた.推定翻訳産物は11回膜貫通領域を持ち、hTHTR-1と90%のアミノ酸が一致していたので、この遺伝子をmTHTR-1と命名した.しかし、mTHTR-1の翻訳可能領域を発現ベクターpcDNA3.1/HisCに組み込み、マウスNeuroblastoma細胞Neuro 2aに形質導入させたが、^<14>C-チアミンの取込みはコントロールに比べてごくわずかしか上昇しなかった.現在、mTHTR-1が本当にチアミン取込み活性を有するか、さらに検討中である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nosaka K.: "Isolation and Characterization of a Human Thiamin Pyrophosphokinase cDNA."Biochim.Biophys.Acta. 1517・2. 293-297 (2001)

  • [文献書誌] 野坂 和人: "チアミン反応性貧血症候群の原因遺伝子-高親和性チアミン輸送タンパク質"ビタミン. 75・12. 577-579 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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