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2004 年度 実績報告書

膵管上皮幹細胞を応用した糖尿病の細胞治療

研究課題

研究課題/領域番号 13671200
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

根本 昌実  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10281396)

研究分担者 佐々木 敬  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (90205849)
キーワード膵管上皮細胞 / 骨髄細胞 / インスリン / サイトケラチン / アデノ随伴ベクター
研究概要

今までの研究経過;Lac Zトランスジェニックラットから採取した骨髄細胞1x10^6個を、8Gyの放射線を照射したSTZ糖尿病ラットの尾静脈から移植した。8週間後に膵臓を摘出し組織標本を作製し、ネスチンとサイトケラチン19抗体による免疫染色を行った。ネスチンは未分化な神経細胞のマーカーであり、サイトケラチン19(CK-19)は胎生期の膵臓の発生過程に認められるマーカーである。レシピエントラットの膵臓には抗Lac Z抗体と抗ネスチン抗体と共染する細胞は少なく、抗Lac Z抗体と抗CK-19抗体と共染する細胞が多く認められた。
研究目的;抗CK-19抗体陽性となる骨髄細胞が膵臓に多く生着し、インスリン産生細胞に分化・再生するか否かを明らかにする。
研究方法;遺伝子プロモーターとしてCK-19プロモーターとエンハンサーを持ち、その下流にレポーターとしてenhanced green fluorescent protein (EGFP)遺伝子を持つ遺伝子を、アデノ随伴ウィルスベクターに挿入した。この遺伝子を骨髄細胞に感染させて培養した。1)この骨髄細胞からtotal RNAを抽出してインスリン(ins1,ins2)、PDX-1遺伝子発現をmRNA発現レベルで調べた。2)この骨髄細胞をレシピエントラットに移植した。8週間後に膵臓を摘出、組織標本を作製し抗インスリン抗体にて免疫染色を行った。
研究結果・考察;1)現在のところ、感染させた骨髄細胞にはins2遺伝子の発現を認めたが、ins1,PDX-1遺伝子の発現を認めなかった。2)膵臓腺房組織内にGFP陽性細胞を認めた。この細胞はインスリン陽性細胞であることが明らかとなった。しかしながら、膵導管細胞内にはGFP陽性細胞を全く認めないことから、骨髄細胞が膵管上皮細胞の発生機序を介して、インスリン産生細胞を再生する可能性は低いと考えられた。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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