研究課題/領域番号 |
13671227
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
森川 茂廣 滋賀医科大学, 分子神経科学研究センター, 助教授 (60220042)
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研究分担者 |
来見 良誠 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (70205219)
椎野 顯彦 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (50215935)
犬伏 俊郎 滋賀医科大学, 分子神経科学研究センター, 教授 (20213142)
波多 伸彦 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 講師
VISWANATHAN Seshan GE横河メディカル, 技術部・研究員
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キーワード | MRガイド手術 / 低侵襲手術 / コンピュータ外科 / 温熱治療 / MR温度画像 |
研究概要 |
MRガイド下手術のナビゲーションに用いている1枚2-3秒で撮像されるリアルタイムMR画像のコントラストや分解能にはどうしても限界がある。本年度は、撮像面コントロールのためのハンドピースの位置情報と撮像されたリアルタイム画像をネットワークを通じて送出し続けるプログラムをわれわれの手術ガイドのためのMRシステムに作成するとともに、Brigham & Women's Hospitalより入手したソフトウェアである3DスライサーをMRシステムとは別個のコンピュータに導入し、これをわれわれ自身の手で改良し、送られてハンドピースの位置情報をもとに、あらかじめ撮像した高解像度の3D画像データからリアルタイム画像と同一断面の画像を再構築し、瞬時に術者に送出することに成功した。穿刺した針の位置などは、リアルタイムMR画像で逐次確認する必要があるが、再構成画像はハンドピースの情報を元に作成されるため、反応性も早く、病変部位の描出能にもすぐれていた。またマイクロ波などの温熱治療中の温度モニターにも対応することのできる新しい機能を追加するために、MRシステムと3Dスライサー双方のコンピュータのソフトウェア環境を整備した。一方、従来より取り組んでいるMR対応内視鏡を併用した手術の場合にも、リアルタイムMR画像、再構成MR画像、内視鏡画像を同時に術者に送出し、多くの情報を統合して、有効に利用できるような画像伝送システムの整備を行った。また再構成画像の情報の源である穿刺のためのハンドピースが正確かつ有効に利用できるよういくつかの補助器具も開発した。14年度には、これらの整備を行った環境と開発した器具を脳神経外科、消化器外科などの臨床症例に広く適用し、その有効性を検証するとともに、実際の使用に即した改良を行い、より正確、安全、迅速、かつ有効な低侵襲治療を目指す予定である。
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