研究課題/領域番号 |
13671249
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
山上 裕機 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20191190)
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研究分担者 |
谷 眞至 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60236677)
岩橋 誠 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70244738)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | 大腸癌 / 遺伝子診断 / CD44 mRNA / RT-PCR / 門脈血 / 末梢血 |
研究概要 |
大腸癌の手術症例に、血行性転移の早期診断を行うことで、大腸癌の治療成績が向上すると考えられる。現在、RT-PCRを応用した血液中の癌細胞の同定が行われ、微小転移の診断、予後との関連について解析されている。今回、血中癌細胞の存在だけでなくその転移能や浸潤能に関する特性をとらえることで、より転移しやすい形質を同定することにより、血行性転移の早期診断に応用することを目的とした。大腸癌22例(Stage I:4例、Stage II:8例、Stage III:8例、Stage IV:2例)を対象に、手術中に門脈血と末梢血を採取し、血液から単核球を採取してRNAを抽出してcDNAを合成してRT-PCRによりCEA mRNA、上皮型・変異型CD44 mRNA、MMP-7 mRNAの発現について検討し、臨床病期や血行性転移との関連について検討した結果、上皮型CD44 mRNAの血液中での発現がCEA mRNAやMMP-7 mRNAの発現と比べより臨床病期間に相関した(P<0.05)。また、門脈血および末梢血で上皮型・変異型CD44 mRNAの発現が陽性であった症例で、術後1年後に肺転移をきたした症例1例、術後6ヶ月後に脾に転移を認めた症例を1例認め、遠隔転移を予測可能であった。上皮型・変異型CD44 mRNAをターゲットとしたRT-PCRによる大腸癌血行性転移の早期診断の可能性が示唆された。
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