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2001 年度 実績報告書

創傷治癒におけるマトリックス・メタロプロテアーゼの発現と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 13671260
研究機関日本医科大学

研究代表者

木山 輝郎  日本医科大学, 医学部, 助手 (30246954)

キーワード創傷治癒 / マトリックス・メタロプロテアーゼ / コラゲナーゼ / 皮膚 / コラーゲン
研究概要

創部治癒の強度は分解されるため減少する既存のコラーゲンの量と新生コラーゲンの量のバランス(総和)によって規定される。この総和がコラーゲン分解と新生の交点で最も減少することは、臨床上術後5-7日目に縫合不全が発生することと一致する。これまで治癒過程におけるコラーゲンの新生を促進する増殖因子や成長ホルモンの投与実験が行われてきた。そこで、皮膚創傷治癒におけるメタロプロテアーゼ阻害剤(SI-20)の創傷治癒促進効果を検討した。
ラット皮膚モデルを用いて、MMP阻害剤であるSI-20の投与実験を行った。ラット背部の皮膚切開をし、皮下に生食に浸したスポンジを挿入した。また、皮下に浸透圧ポンプを留置、1週間SI-20を投与した。7日目に犠死させた。スポンジ肉芽腫のMMP、TIMPの発現をウェスタンブロットで検討した。また、免疫組織学的検討を行った。さらに、皮膚瘢痕を6mm幅の短冊状にした後、抗張力を計測した。コラーゲン産生の指標としてスポンジ肉芽腫のハイドロキシ・プローリンを測定した。スポンジ肉芽腫から得られた創部浸出液の内因性コラゲナーゼ阻害活性を測定した(Moses MA,1996)。また、MMPは潜在型として分泌されることからザイモグラムを用いてMMP活性の影響を検討した。
MMP活性の阻害により皮膚縫合部の抗張力および可溶性コラーゲンは増加した。SI-20により再上皮化の促進、炎症反応・肉芽組織の抑制、総蛋白量が減少した。コラーゲン分解の減少、またはコラーゲン新生の増加により、メタロプロテアーゼ阻害剤は皮膚縫合部治癒を促進することが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 木山輝郎, ほか: "ラット大腸吻合部治癒における術後栄養補給の効果"外科と代謝・栄養. 35・5. 309-316 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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