研究課題/領域番号 |
13671304
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
梅下 浩司 大阪大学, 医学部附属病院, 助手 (60252649)
|
研究分担者 |
永野 浩昭 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10294050)
左近 賢人 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40170659)
金田 安史 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (10177537)
|
キーワード | 肝臓 / 虚血・再潅流傷害 / RNA購入 / 蛋白導入 / HVJエンベロープベクター / bcl |
研究概要 |
最近HVJ Envelope Vector(リポソームを用いず不活性化HVJに遺伝子を封入し細胞内導入可能)により種々の臓器で効率よく遺伝子導入ができるとの知見を得たので、本研究にもこの手法を導入する方針とした。但し、HVJ Envelope Vectorを用いてin vivoで肝へmRNAを効率よく導入する方法は未だ確立していないので、まずラット肝への経門脈的なmRNA導入の至適条件を検討した。Luciferase mRNAおよびLacZ mRNA(vectorにはT7プロモーターを持つpcDNA3を使用し、RNAを安定化させるためにRNAのCappingを行った)を準備し、HVJ Envelope Vectorに封入した後、Wistar Ratの門脈より注入した。注入後1日目に摘出した肝でのLuciferaseおよびLacZの蛋白の発現を確認した。現在、mRNAの注入量と蛋白発現の開始時期、発現量、発現持続時間について詳細な検討を行っている。これにより、再潅流後早期に蛋白が発現して、一定の働きを果たした後には効果がなくなるというRNA導入の効果を最大限に発揮しうる至適条件を定める。そして、Bcl-2mRNAを上記と同様のvectorを用いて準備し、肝虚血・再潅流傷害の系で、細胞傷害(特にapoptosis)の抑制の検討を行う予定である。また、次段階として、ラット肝低温保存・移植モデルでの検討も行う。
|