研究課題/領域番号 |
13671313
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研究機関 | 大分医科大学 |
研究代表者 |
猪股 雅史 大分医科大学, 医学部, 助手 (60315330)
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研究分担者 |
安田 一弘 大分医科大学, 医学部, 助手 (70325710)
白石 憲男 大分医科大学, 医学部, 講師 (20271132)
安達 洋祐 大分医科大学, 医学部, 助教授 (90221043)
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キーワード | 胃癌 / 大腸癌 / 分子標的治療 / HER2 / マウス転移モデル |
研究概要 |
進行・再発胃、大腸癌に対する癌遺伝子HER2産物に対する抗ヒトモノクローナル抗体(Herceptin)を用いた分子標的治療の臨床応用を目的とし、以下の研究を進行中である。 (A)Retrospective study(B)動物モデルを用いたHerceptinの癌増殖および転移抑制の検討(C)臨床応用における治療効果の評価 今年度は、(A)に関して、進行胃癌に対するHER2蛋白異常の検討から、下記のような研究成果を得た。 (1)進行胃癌76症例を対象とし、HER2蛋白陽性群は16例(21%)であった。 (2)HER2蛋白と有意な関連を示した因子は、組織型(54%vs6%,P<0.01)・静脈侵襲・リンパ節転移・肝転移(いずれもp<0.05)であった。 (3)分化型胃癌40例に限ると、リンパ節転移とともに独立した予後因子であった(いずれもP<0.01)。 (4)肝転移7例中6例がHER2蛋白陽性であった。 (5)原発巣と転移巣とのHER2蛋白の一致率は27例中24例(87%)と高率であった。 これらの研究結果より、HER2蛋白は、リンパ節転移とともに高分化型胃癌の独立した予後因子であり、原発巣と転移巣との発現一致率は高いことが明らかになった。従って、Herceptin療法は、高分化型胃癌の進行再発症例に対する分子標的治療としてその有効性が期待できると考えられた(論文投稿準備中)。 来年度は、これらの結果を踏まえ、ヌードマウスの動物転移モデルを用いたHerceptinの癌増殖および転移抑制の検討を行い、臨床応用をすすめる計画である。
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