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2004 年度 実績報告書

担癌生体における内分泌環境の変化と全身状態、予後の関連性についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 13671321
研究機関横浜市立大学

研究代表者

利野 靖  横浜市立大学, 医学部附属病院, 講師 (50254206)

研究分担者 今田 敏夫  横浜市立大学, 医学部附属市民総合医療センター, 教授 (50168514)
キーワードTRH負荷テスト / 成長ホルモン / 成長ホルモンの奇異反応 / 担癌 / 進行胃癌 / 予後
研究概要

【目的】われわれは胃癌患者でThyrotropin-releasing hormone(TRH)投与に対して成長ホルモン(GH)が、paradoxical response(PR)と呼ばれる反応を起こすことを報告した。今回は内分泌系の異常と癌の悪性度が関係するかを検討した。【対象・方法】胃癌患者105例を対象としTRH負荷試験をおこなった。TRH(500μg)負荷後、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、GHの血中濃度をradioimmunoassy法で、負荷前及び15,30,45,60,120分後に測定した。PRの判定はGH前値の2倍かつ5ng/ml以上上昇したものをPR陽性、この条件を満たさないものをPR陰性と定義した。(1).stage別にTSHの反応とPR陽性の発現率を検討した。(2)stageIV胃癌の治療成績をPRの陽性、陰性で比較検討した。(3)TSHの反応の異常例の治療成績を検討した。【結果】(1)stage別では胃癌ではstageが進むとPR陽性の発現率が有意に高かった。(2)胃癌stageIVの中でPR陽性の症例は陰性例に比し、治療成績が不良であったが有意差はなかった。胃癌stageIVのPR陽性の症例で治療後、PRが陰性となった症例が2例みられた。これらの治療後にPRが陰性化した症例を陰性の群に加えた治療成績をみるとPR陽性の群の治療成績は有意に悪かった。(3)TSHの異常をきたした症例は甲状腺機能亢進症の症例のみであった。追加;PR反応はTRH投与後、早期に発現するものと2時間後に発現するものの2パターンがあった。早期に発現する症例の治療成績は有意に悪くなっていた。【結論】胃癌患者では癌が進行するとPRが陽性で予後も不良であった。以上より内分泌系の異常反応は胃癌の悪性度を表す可能性が示唆された。現在までに、PRと種々のサイトカインの関連性を検討している力期らかな関連はみつかっていない。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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