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2002 年度 実績報告書

膵癌の浸潤機構における接着因子の関与

研究課題

研究課題/領域番号 13671325
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

竹山 廣光  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (00216946)

研究分担者 佐藤 幹則  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (20305551)
沢井 博純  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (40336681)
真辺 忠夫  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80127141)
キーワード膵癌 / 神経浸潤 / GDNF / RET / GFRalpha1 / インテグリン
研究概要

「膵癌の浸潤機構における接着因子の関与」、に関する研究の成果を以下に報告する。
1.膵癌細胞株におけるGDNFのreceptorであるRETとGFRalpha1のmRNAレベルでの発現は確認したが、その蛋白レベルでの発現をWestern blotting法により検討した。その結果、すべての膵癌細胞株において蛋白レベルでのreceptorの発現を確認した。
2.anti-RET antibody、anti-GFRalph1 antibodyを用いてGDNFのreceptorを各々別々にblockし、浸潤能、接着能の変化を検討した。Receptorをblockすることで浸潤能、接着能は抑制されGDNFのシグナル伝達には2種のreceptorが必要であることが確認された。
3.GDNF刺激によるNF-KappaBの核内移行の変化を蛍光染色により確認した。すべての膵癌細胞株においてGDNF刺激によりNF-KappaBの核内移行が増強した。
これまでの研究の結果より、膵癌細胞はグリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)のreceptorを発現しており、そのreceptorでGDNFのシグナルを受け取る。そのシグナルはNF-KappaBを活性化させ、接着因子インテグリンに作用し、その発現、活性を増強させて膵癌細胞の接着能、浸潤能を増強させると推察された。GDNFが神経細胞から分泌されていることを考えあわせると、本研究の結果は膵癌の好神経進展性を考える上で重要な考え方と思われ、膵癌の神経浸潤の機序解明に大きな進展をもたらすものと思われる。今後は、神経浸潤の機序解明として臨床検体を含め、さらにGDNF-NF-KappaB-integrinの関係の研究を継続していく。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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