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2001 年度 実績報告書

血管新生阻害因子を標的とする蛋白分解酵素遺伝子導入による新しい癌遺伝子治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13671328
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

天池 寿  京都府立医科大学, 医学部, 助手 (30285259)

研究分担者 藤 信明  京都府立医科大学, 医学部, 助手 (90332949)
藤原 斉  京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20332950)
キーワードHGF / NK4 / 血管新生阻害 / 遺伝子治療 / elastase-1
研究概要

本研究は、強力な血管新生阻害因子として知られるangiostatinおよびHGF/NK4が、天然に存在する物質(プラスミノーゲンおよび肝細胞増殖因子)から共通の酵素処理(エラスターゼ消化)により得られることに着目し、エラスターゼ遺伝子導入によってこれらの血管新生阻害因子の誘導とそれによる癌細胞の成長阻止(最終的には転移阻害)を目的とした研究である5これまでの研究で行えた内容と問題点は以下のごとくである。
【研究内容】
1)ブタの膵臓由来のcDNAをtemplateとしてelastase1遺伝子をPCR法にてクローニングし、発現ベクターを作製。本年度はこの遺伝子をまずNIH3T3細胞にエレクトロポレーション法にて導入し、安定発現細胞株を樹立した。
2)この細胞株を用いて、培地内に肝細胞増殖因子(HGF)およびプラスミノーゲンを添加してHGF/NK4およびangiostatinの産生を確認した。(Westernblot法)
3)この培養上清を用いてHUVEC細胞を標的とした血管新生阻害活性の基礎的検討を行った。
【問題点】
NIH3T3細胞でのエラスターゼの発現は確認できたが、期待された血管新生阻害活性が認められなかった。この理由として基質・酵素間の量的・質的な問題(転換効率)の他、種特異性あるいはエラスターゼの細胞毒性が考えられた。
【今後の展望】
実際に腫瘍細胞に導入して、in vivoでの活性の発現(腫瘍増殖抑制があるか否か)特にM5076肉腫細胞株での自然肝転移モデルでの検討を予定しているが、最近NK4発現ベクターのクローニング並びに東北大学よりNK4アデノウイルス(AdCMV : Nk4)の供与が受けられたため、これらを用いたNK4単独での癌の転移浸潤抑制の解析を準備している。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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