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2002 年度 実績報告書

血管新生阻害因子を標的とする蛋白分解酵素遺伝子導入による新しい癌遺伝子治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13671328
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

天池 寿  京都府立医科大学, 医学部, 助手 (30285259)

研究分担者 藤 信明  京都府立医科大学, 医学部, 助手 (90332949)
藤原 斉  京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20332950)
キーワードNK4 / 血管新生阻害 / 遺伝子治療 / apoptosis / tumor-stromal interaction
研究概要

肝細胞増殖因子(HGF)をエラスターゼ消化して得られる分子内断片NK4は、HGFantagonistとしてHGFの癌細胞の増殖・浸潤・転移促進作用を阻害する働きのほか血管新生抑制因子として癌腫の増大・進行を抑制することが知られている。今年度我々はNK4の発現ベクター(pcDNA-NK4)をマウス大腸癌細胞株CT26に遺伝子導入してNK4高発現株を樹立し、この癌細胞の挙動に対してNK4が如何なる作用を及ぼすかin vitroおよびin vivoの系にて検討した。
【細胞株の樹立】pcDNA-NK4はCMVプロモーター下にhuman NK4cDNAを組み込んだもので、これをelectropolation法にてマウス大腸癌細胞株(CT26)に遺伝子導入し、G418選択の元希釈法にて高発現株をクローニングした(CT26-NK4)。
【in vitro assay】CT26はHGF receptorであるcMETを高発現しているが、このレベルは遺伝子導入にて変化しなかった(Western blotにて確認)。その上でHGF刺激による細胞増殖・運動能・浸潤能の変化を細胞数カウント,Transwell assay, Matrigel assayにて検討したが、何れもHGFによる刺激作用が完全に抑制された。
【in vivo assay】この癌細胞を同系マウスに皮下移植し移植腫瘍の大きさの変化と生存率等を検討した。その結果NK4発現細胞では有意な腫瘍増殖抑制と生存期間の延長効果を認めた。更にこれらの作用機序の解析にて、1)血管新生抑制、2)腫瘍細胞apoptosis誘導、3)細胞増殖抑制等の効果の他、癌細胞からのHGF inducer (PDGF等)産生を抑制し、HGFを介した 4)tumor-stromal interactionの破綻を引き起こすことが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 窪田 健ほか: "マウス大腸癌細胞株(CT26)を用いたNK4遺伝子治療の検討"癌と化学療法. 29. 2258-2260 (2002)

  • [文献書誌] T.Kubota et al.: "Antitumor activities of genetically modified colon cancer cells expressing HGF/NK4"XXXIII world congress of international college of surgeons (Proceeding). 47-50 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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