研究概要 |
1.Bio sensor chipに20種(cyclin D1,cycline E, p16, Rb, p53, EGF, EGFR,E-cadherin, MMP-1,-2,-3,-7,-9,-11,TIMP-1,-2,-3,-4,MT-1MMP, integrinβ4)のモノクローナル抗体と,非特異的反応の検出にmouse IgGの固定化されたチップを作製した.食道癌培養細胞株より蛋白質を抽出し,それぞれの発現レベルを定量的に解析可能であることが明らかにした.それぞれの蛋白質の発現レベルには違いがあり,ELISAの計測値よりはwestern blotによる解析結果に近い結果であった.このことは,bio sensor chipによる癌関連遺伝子の発現定量結果は迅速かつ正確な発現解析法であることを示唆するものであった(投稿中). 2.Collagen type IV, laminine, matrigelをセンサーチップに固定化し,MMP-2,-9の分解活性を検討した.いずれも強力な分解活性を持つ事がしめされた.また,食道癌培養細胞株から抽出した可溶化蛋白質でも分解活性を有しwいることを確かめた.bio sensor chipによる細胞外マトリックスの分解解析法は,腫瘍細胞の浸潤転移能の評価に有効と考えられた(投稿中). 3.次年度は臨床検体による解析を行い,癌関連遺伝子の発現あるいは細胞外マトリックスの分解能の評価によって食道癌患者の予後予測が可能であるか検討する.
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