研究課題/領域番号 |
13671334
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
吉田 宗紀 北里大学, 医学部, 講師 (50201017)
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研究分担者 |
星野 弘樹 北里大学, 医学部, 助手 (80276097)
古田 一徳 北里大学, 医学部, 助手 (40209177)
高橋 毅 北里大学, 医学部, 講師 (70245405)
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キーワード | 肝膵同時切除 / 肝再生 / 肝膵臓器相関 / 膵ホルモン / 耐術能 / 手術侵襲 / 肝不全 / 肝機能 |
研究概要 |
本研究では、肝膵同時切除における病態の特徴と膵ホルモンと肝再生の肝膵臓器相関について検討した。実験的にイヌを用い、肝切除単独群(第1群)とそれに膵切除を加えた群の耐術率や術中血行動態、肝機能の推移などついて比較検討した。膵切除例ではこれまで膵切除量に応じて2つの実験群(第2,3群:膵の切除量33%,75%)を作成してきた。本年度は昨年度から引き続いて第4群として大量膵切除群を作成した。肝左4葉切除(70%肝切除)と95%膵切除を行った。第4群の計7例のうち6例が術後8日以内に死亡し、1例が28日耐術した。死因は腹腔内出血2例、十二指腸穿孔1例、創感染1例、肝不全2例であり、全三者の4例は手術手技、過大侵襲に起因した。死亡剖検時の肝重量をみると術後早期は肝再生は不十分であったが、28日生存例では約3倍に増加していた。臨床検査所見は病態が多様なため症例間のばらつきが大きかった。第4群については手術侵襲が大きいためか耐術できない例が他の群より多く、比較するに足るデータの集積ができなかった。計4群間に肝不全の発生と肝再生について、ある程度の傾向があったものの、未だ大きな有意差を見いだせていない。今後の更なる実験例の追加が必要と考えられる。
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