研究課題/領域番号 |
13671337
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
長谷川 博俊 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00218455)
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研究分担者 |
松浦 芳文 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90317157)
橋本 健夫 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60317154)
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キーワード | 大腸癌 / RLGS法 / 遺伝子異常 / 脂肪酸 |
研究概要 |
【目的】我々は、ゲノムを二次元泳動しスポット状に展開するRestriction landmark genomic scanning法(以下RLGS法)を用いて,未知の大腸癌関連遺伝子を検出することを目的とした。【方法】当院にて手術を施行した大腸癌患者25例より、その癌部および非癌部のDNAを抽出した。得られたDNAを、最初にメチル化感受性を有するNot Iで切断し、続いてPvu II、Pst Iにて切断後、二次元電気泳動を行った。癌部、非癌のスポットを比較し、高率に変化を認めるスポットを、ゲルより直接そのDNAをクローニングし、その脱メチル化と発現について分子生物学的解析を行った。【結果】癌部、非癌部間のスポット強度を比較し、6種の共通変化スポット(A-F)を認めた。このうち最も高率に変化を認めたスポットE(16/25例、76.0%)は癌部のみに出現するスポットで、それが表わすDNAをゲルから直接クローニングするとその塩基配列は410bpで、ヒト3番染色体と95%、ヒト脂肪酸合成酵素(FAS)遺伝子と69%の相同性を認めた。また、当スポットの出現を認める患者2検体で、Not I切除断端部の存在下でのみ増幅しうるプライマー1対を作成し、癌部および非癌部間の脱メチル化の有無をPCRで検討したところ、全ての癌部のみに増幅をみとめた。当スポットの出現を認めない検体1例では、癌部、非癌部共に増幅は見られなかった。さらに、当スポットの出現を認める同2検体の癌部、非癌部よりRNAを抽出し、クローニングした410bpの遺伝子断片をProbeとしたNorthern blottingを施行したところ、癌部のみに発現を認めた。現在、異型度の異なる大腸腺腫について、本スポットの発現を検索中である。また他の5種のスポットについても、クローニングを行い、塩基配列を同定中である。
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