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2002 年度 実績報告書

大腸癌組織における各種糖転移酵素転写産物発現の包括的・定量的検討とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 13671340
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

渡邊 昌彦  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (80146604)

研究分担者 一色 聡一郎  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10276264)
キーワード糖転移酵素 / 大腸癌
研究概要

(1)大腸癌手術患者約100例の切除検体より癌部、正常部組織を採取し、市販のRNA抽出キット、cDNA合成キットを用いてcDNAを合成した。また各症例の背景因子(年齢、性別、組織型、深達度、転帰)をデータベース化した。
(2)既知の糖転移酵素14種の塩基配列をもとにリアルタイムPCR用のプライマー、FITC・LC-Red640蛍光プローブを設計し、転写産物量の測定系を構築した。
(3)日本ロシュ社のリアルタイムPCR装置であるLightCyclerを用いて大腸癌における各種糖転移酵素転写産物(Le, Se, H,β3Gal-T1/2/3/4/5/6,β4GalT-I/II/III/IV/V)の発現量を定量した結果、正常粘膜に比べてH遺伝子の増加、β3Gal-T5遺伝子の低下を認めた。
(4)β3Gal-T5蛋白に対するラット・モノクローナル抗体を作製し、その組織発現を免疫染色にて調べたところ、正常小腸・大腸上皮細胞、胃における腸上皮化生腺管(正常胃上皮で全く発現がみられない)に強く発現していた。また、腺腫、腺癌では発現が低下しており、腫瘍の発育・進展とともに発現が減少してゆく傾向が認められた。
β3Gal-T5遺伝子の転写調節機構を調べたところ、2種のホメオボックス遺伝子(CDX、HNF1)により制御されており、癌組織ではこれらの遺伝子の発現が低下することによりβ3Gal-T5の転写量が低下することが判明した。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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