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2001 年度 実績報告書

胆道疾患随伴炎症性腸疾患モデルにおける分泌型IgA,アポリポ蛋白投与効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 13671345
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

藤田 哲二  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (60209062)

研究分担者 今井 貴  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (90266594)
佐伯 知行  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (50256385)
キーワードエンドトキシン / アポリポ蛋白 / リポ蛋白 / 炎症性腸疾患
研究概要

エンドトキシンと腸管粘膜障害,炎症性腸疾患との間には密接な関係がある.また,欧州ではリポ蛋白投与のエンドトキシン血症患者に対する臨床効果について,臨床治験がすでに始まっている.このような事実を鑑み,当初の実験計画では最終年度に行う予定であったアポリポ蛋白投与効果の検討を前倒しして行った.
高比重リポ蛋白を構成する主要なアポリポ蛋白であるアポリポ蛋白A-Iの投与がエンドトキシン投与後の炎症性サイトカインの分泌抑制効果を持つかどうか検討した.20匹のラットにエンドトキシン(1mg/kg)を腹腔内投与し,1時間後に血液中のTNF濃度を測定した.測定直後にラットを10匹ずつ2群に分け,一方の群ではアポリポ蛋白A-I(10mg/kg)を,他の群では同量のtris beffered saline(TBS)を投与し,さらに1時間後の血液中のTNF濃度を測定した.エンドトキシン投与1時間後のTNF濃度は両群間に有意差は認められなかったが,投与2時間後の平均TNF濃度はアポリポ蛋白A-I投与群で約1.5ng/mlとTBS群の4.5ng/mlと比較して有意に低かった.このように,アポリポ蛋白A-I投与がエンドトキシン投与によるTNF分泌を有意に抑制した.
次に,エンドトキシンの致死量の半量を投与したモデルで,アポリポ蛋白A-Iのエンドトキシン投与後の生存率に与える影響を検討した.エンドトキシン(5mg/kg)投与直後にアポリポ蛋白A-Iを投与した群とTBSを投与した群との間で5日間の生存率を比較した.前者では10匹中9匹が生存したが,後者ではすべてのラットが死亡した.アポリポ蛋白A-I投与は明らかにエンドトキシン血症ラットに有効であった.

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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