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2001 年度 実績報告書

直腸癌手術における超低位吻合と排便機能の改善

研究課題

研究課題/領域番号 13671357
研究機関近畿大学

研究代表者

肥田 仁一  近畿大学, 医学部, 講師 (20238306)

研究分担者 塩崎 均  近畿大学, 医学部, 教授 (70144475)
奧野 清隆  近畿大学, 医学部, 助教授 (30169239)
所 忠男  近畿大学, 医学部, 助手 (30278676)
犬房 春彦  近畿大学, 農学部, 教授 (30223241)
安富 正幸  近畿大学, 医学部, 教授 (60028438)
キーワード直腸癌 / 低位前方切除 / 排便機能 / J型結腸嚢再建 / 排便困難 / 結腸嚢造影
研究概要

直腸癌に対する低位前方切除術の排便機能はJ型結腸嚢再建(J)を用いることで従来の結腸・直腸(肛門管)端々吻合(ストレート再建)より改善される.しかしJの唯一の欠点に排便困難があり、この原因は結腸嚢の大きさと関係が深く、とくに大きな結腸嚢が排便困難をもたらすことが報告されている.結腸嚢の大きさと排便困難の関連を検討した.結腸の折り返しの長さ10cmのJ(10J)26例と5cmのJ(5J)27例の術後3月、1年、2年の結腸嚢造影所見を比較し、排便機能との関連性をみた.排便機能は術後1年に質問表を使った問診とバルーン排出テスト及び生理食塩水排出テストによる排出能で評価した.正面像で結腸嚢の最大横径はすべての時期で10Jは5Jより有意に大きかった.10J、5Jともに術後1年は3月より有意に大きいが、10Jの拡大率は1.9倍で5Jの1.4倍に比べ有意に大きかった.結腸嚢の最大横径は10J、5Jともに術後1年と2年に差はなかった.側面像で結腸嚢長軸と水平線のなす角度はすべての時期で10Jは5Jより小さかった.10J、5Jともに術後1年は3月より有意に小さいが、術後2年と1年に差はなかった.術後2年の10J4例(15%)に直腸瘤様突出がみられた.排便困難の愁訴は10Jが5Jよりも有意に多く、バルーン排出テスト及び生理食塩水排出テストで判定した10Jの排出能は5Jよりも有意に不良であった.大きな結腸嚢作製でみられる排便困難に術後1年までにおこる結腸嚢の過膨張と結腸嚢長軸の水平化が関与する.排便困難による強いいきみのため術後2年に直腸瘤様突出が出現する.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 肥田 仁一: "結腸嚢肛門管吻合術の適応と成績"外科. 61・9. 997-1005 (1999)

  • [文献書誌] Jin-ichi Hida: "Enlargement of colonic pouch after proctectomy and coloanal anastomosis : potential cause for evacuation difficulty"Dis Colon Rectum. 42・9. 1181-1188 (1999)

  • [文献書誌] Jin-ichi Hida: "Examination of nodal metastases by a clearing method supports pelvic plexus preservation in rectal cancer surgery"Dis Colon Rectum. 42・4. 510-514 (1999)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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