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2002 年度 実績報告書

大腸癌ペプチドワクチン開発の基礎および臨床研究

研究課題

研究課題/領域番号 13671362
研究機関久留米大学

研究代表者

笹富 輝男  久留米大学, 医学部, 助手 (20196190)

研究分担者 伊東 恭悟  久留米大学, 医学部, 教授 (50125499)
白水 和雄  久留米大学, 医学部, 教授 (20216203)
キーワード大腸癌 / 癌ワクチン / 特異的癌免疫療法
研究概要

本学ではペプチドワクチシ療法を2000年10月より開始している。
病理組織で腺癌と診断されている.HLA-A24陽性で前治療中止後,少なくとも4週間以上の間隔がある.重篤な合併疾患がない.文書によるインフォームドコンセントが得られた症例を対象とした.
投与ペプチドは6種類のHLA-A24結合ペブチドのうち患者末梢血リンパ球(T細胞)と反応を有することが確認されたペプチドの中で、4種類のペプチドを選択した。投与方法は不完全フロインドアジュバンドとの各エマルジョン化ペプチド溶液として大腿部の皮下組織内に別々に注射し、2週間に1回投与した.
Grade3以上の有害事象が認められた症例やProgressive Diseaseと判断された場合は中止した.さらに2週毎にワクチン3回投与後、ワクチン4回投与後より併用療法として5FU(750mg)とLeucovorin(250mg)を毎週点滴静注した.
10例中6例に腫瘍マーカーの低下、10例中3例に腫瘍サイズの縮小(PR2例,MR1例)が認められた.末梢血リンパ球中のキラーT細胞前駆体頻度の増加は全例に認められ、10例中7例に血清中にIg6抗体が存在することが確認された.有害事象は投与部位の発赤、腫脹のみであった.
1.進行癌に対する治療ワクチンとして,より早期に特異的CTLを誘導するために患者自身のCTL precursorに基づくワクチンの選択投与を行った.
2.ペプチドワクチンと抗癌剤(5FU+LV)による併用療法において,特異免疫能の測定・解析を行った結果,特異免疫能を保持したままで抗癌剤投与が可能であり,症例によっては抗腫瘍効果が得られた.
3.CTL誘導/増強や抗ペプチド抗体が早期から認められた症例に抗腫瘍作用を伴うことが多かつた.これらより,CTL及び抗体の両者が抗腫瘍性に作動することが示唆された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Sasatomi, K Ito, K Shirouzu et al.: "Expression of the tumor-rejection antigens in colorectal cancers"Cancer. (in press). (2002)

  • [文献書誌] Yoshiaki Miyagi, Teruo Sasatomi, Kyogo Ito, Kazuo Shirouzu et al.: "Induction of Cellular Immune Responses to Tumor Cellsand Peptides in Colorectal Cancer Patients by Vaccination with SART3 Peptides"Clinical Cancer Reseach. 7. 3950-3962 (2001)

  • [文献書誌] Teruo Sasatomi, Kazuo Shirouzu et al.: "Total mesorectal excision, lateral lymphadectomy and automatic nerve preservation for lower rectal cancer : significance in the long-term follow-up study"Kurume Medical Journal. 48. 307-319 (2001)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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