研究課題/領域番号 |
13671376
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
渋谷 潔 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (20302565)
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研究分担者 |
関根 康雄 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (70312957)
飯笹 俊彦 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (10272303)
藤澤 武彦 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80110328)
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キーワード | 拡大気管支鏡 / 異型扁平上皮化生 / 多段階発癌 / 血管新生 |
研究概要 |
拡大気管支ビデオスコープを用いた重喫煙者気管支粘膜の微細観察とangiogenic squamous dysplasia 拡大気管支ビデオスコープ(XBF-200HM2,Olympus Optical Corp ; Tokyo, Japan)は、気管支鏡として許容できる6mmの外径で、観察深度は1-3mm、倍率は最近点で110倍観察となり、TVモニターを通して気管支粘膜の詳細な観察が可能である。 Angiogenic squamous dysplasia(ASD)は、最近提唱された概念でありsquamous dysplasiaの上皮組織内に毛細血管のloopが突出する像が観察される病態で、癌化との関連が検討されている。詳細な検索の結果squamous dysplasiaの約40%にASDが認められるとの報告もある。重喫煙者(平均喫煙指数は1240±660)の喀痰細胞診要精査(D/E判定)の症例31例を対象として、蛍光気管支内視鏡で確認された異常蛍光部位を中心に、拡大気管支ビデオスコープを用いた気管支粘膜の微細観察を行った後、生検を施行し病理組織学的所見と拡大気管支ビデオスコープ画像所見とを比較検討した。これら31例から21部位のsquamous dysplasiaの局在診断がなされたが、全例拡大気管支ビデオスコープの観察では、気管支粘膜の微細血管網が増生しており、特に15例(71.4%)では血管網の増生、蛇行、錯綜が顕著であった。また21部位中17部位では、病理組織学的にangiogenic squamous dysplasiaの所見が確認された。
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