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2002 年度 実績報告書

腫瘍抗原MUC1ムチンを標的にした樹状細胞ワクチン癌免疫療法の開発とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 13671380
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

澤井 聡  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (60335172)

研究分担者 紺谷 桂一  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (90314153)
藤野 昇三  滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (10209075)
キーワード癌抗原 / MUC1 / 樹状細胞ワクチン / 癌免疫療法
研究概要

乳癌や肺癌をはじめ多くの癌に高発現するMUC1ムチンを標的とした免疫治癖の可能性を検討するとともに、同分子を標的とした樹状ワクチン免疫療法の有用性を評価した。まず、MUC1陽性癌患者の末梢血リンパ球より、MUC1ペプチドをパルスした樹状細胞を用いてin vitroにおいてMUC1特異的細胞障害Tリンパ球(CTL)を誘導した。誘導CTLのフェノタイプ、抗原特異性、MHC拘束性などキャラクター解析を行った。MUC1コアペプチドを特異的に認識し、かつインターフェロンガンマとTNFアルファを濃度依存性に産生するヘルパー1型CD4陽性Tリンパ球であることが明らかになった。同時に誘導CTLは、MUC1陽性肺癌・乳癌細胞株をMHCハプロタイプに無関係に認識しこれらをin vitroにおいて殺傷した。この反応は、抗MHCクラスIおよびII分子抗体を添加しても抑制されなかった.臨床面ではインフォームドコンセントの得られた転移再発乳癌患者4例に対し樹状細胞ワクチン療法を行った。2週間隔で計3回ワクチン治療後、患者の誘導免疫解析を遅延性過敏症反応および末梢血リンパ球のサイトカイン産生試験を用いて解析した。3例にMUC1特異的細胞性免疫応答を確認できた。臨床効果は、血清腫瘍マーカー値の低下や癌性胸水の消失は認められたものの明らかな腫瘍縮小効果は得られなかった。現時点では、計画どおり臨床成績を評価するに十分のワクチン治療症例数を得ることができず、今後さらに症例を積み重ねて治療効果判定を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kontani, K., Taguchi, O., Sawai, S., et al.: "Novel vaccination protocol consisting of injecting MUC1 DNA and non-primed dendritic cells at the same region greatly enhanced MUC1-specific anti-tumor immunity in a murine model."Cancer Gene Therapy. 9・4. 330-337 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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