研究課題/領域番号 |
13671382
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西村 和修 京都大学, 医学研究科, 助教授 (70252450)
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研究分担者 |
木原 康樹 京都大学, 医学研究科, 助手 (40214853)
多田村 栄二 京都大学, 医学研究科, 助手 (70303831)
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キーワード | 心筋細胞移植 / 拒絶反応 / 心臓移植 / 胎児心筋細胞 / 核医学診断 |
研究概要 |
<背景と目的>心筋細胞移植においては心臓の血管成分はRecipient由来であり、臓器の心臓移植ではDonor由来であるので、心筋細胞移植の拒絶反応は臓器移植に比べて軽度である、という仮説が成り立つ。本研究ではラットの異所性心移植モデルを用い、細胞移植、臓器移植の拒絶反応の程度を解析した。 <方法>Lewisラットの腹部にLewisラットの心臓を異所移植し、これをRecipientとした。同時にLewisとACIラットの胎児心筋を培養し、これをDonor心筋細胞とした。1群では上記のRecipientにLewis培養心筋を移植(同系臓器、同系心筋細胞移植)、2群ではACI培養心筋を異所性移植心内に注入した(同系臓器、同種心筋細胞移植)。さらに3群としてACIからLewisへの異所性臓器移植を行った(同種臓器移植)。免疫抑制剤としてFK-5061mg/kg dayを移植後2日間のみ投与し、以後は中止した。ラットを移植後2日、8日、14日、28日に犠牲死させ病理標本を作製した。凍結標本にてDonor細胞をPKH Dye標識し、蛍光顕微鏡にてその存在を確認した。 <結果>3群の同種臓器移植では術後8日で完全に拒絶反応が生じて移植心は停止した。これを2群の同種心筋細胞移植と比較すると細胞浸潤は心筋細胞移植の方が軽度であった。同系心筋細胞移植において心筋細胞は28日まで生存することを確認したが、移植した細胞数の何%が生存しているかは不明であった。 <結論>心筋細胞移植の拒絶反応は臓器移植に比べて軽度である。
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