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2002 年度 研究成果報告書概要

中心性脊髄損傷の病態解明 ラット中心性脊髄損傷モデルの開発と臨床的前向き試験

研究課題

研究課題/領域番号 13671460
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 脳神経外科学
研究機関獨協医科大学

研究代表者

川本 俊樹  獨協医科大学, 医学部, 講師 (50301461)

研究分担者 朝来野 佳三  獨協医科大学, 医学部, 助手 (00316548)
荻野 雅宏  獨協医科大学, 医学部, 講師 (80224137)
金 彪  獨協医科大学, 医学部, 教授 (90231290)
研究期間 (年度) 2001 – 2002
キーワードcentral cord syndrome / chronic compression / spinal cord / rat / compression myelopathy / acute spoinal injury / weight drop / laminectomy
研究概要

我々がこれまでに開発してきた慢性脊髄圧迫モデルを使用。ラット第5、6頚椎椎弓下に膨張性ポリマーを挿入することにより、脊髄に急性損傷を加えずに、慢性の脊髄圧迫による長期的な脊髄性の運動障害を惹起させ、これまでの実験結果から、脊髄前角細胞は圧迫開始後9週から減少し始め、24週後には圧迫開始前の60%程度にまで減少すること、および自発運動量はこの24週では対照群と比較し変化は見られないが、強制運動量は圧迫開始後17週より低下し始め、進行性に悪化していくことが明らかとなっている。このモデルを用いて中心性脊髄損傷モデルを作製しているが、現時点では完全な中心性脊髄損傷モデルを完成させていない。頸部に過伸展・過屈曲を加えるのであるが、個々のラット個体によって、完全な脊髄損傷(四肢麻痺)になってしまうものから、神経症状を発現しないものまでかなりの幅をもって損傷が加えられてしまっている。しかし、中には上肢のみの麻痺を来たす個体も有り、その後の神経症状の改善経過を厳重に観察すると、臨床で経験する中心性脊髄損傷に極めて近い経過をたどるものがあることが判明している。現在、この損傷(過伸展・過屈曲)のwindowの決定を、画像記録装置、サイマルレコーダを使用して決定しているところである。頸部を何度過伸展・過屈曲すれば中心性脊髄損傷にそくしたモデルが作製されるかということに関しては決定困難であることが現実のようであるが、慢性脊髄圧迫ラットに頸部運動を加えることによって極めて類似したモデルが作製される可能性が高いことも事実である。また、頸部過伸展・過屈曲だけでなく、圧迫部位に瞬間的ずり応力を加えるweight drop法のモデルにおいても、中心性脊髄損傷に類似した上肢のみの運動麻痺を発現させ得ることも可能であった。この方法でも、現時点では加えるforceにばらつきがあり、安定したモデル作製が可能になるよう検討を進めている。臨床的検討では、我々のプロトコールにのった症例は、現時点で8例であり、統計学的な処理を行うにはまだ少数である。印象では、早期の脊髄減圧を行った方が臨床症状の改善が早いようである。しかし、今後も症例の積み重ねを行い、厳密な統計学的手法を用いた客観的判断が行えるよう努力している。

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公開日: 2004-04-14  

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