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2002 年度 実績報告書

慢性関節リウマチ滑膜細胞による酸放出を介した骨破壊機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13671483
研究機関東北大学

研究代表者

大津 進  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90312553)

キーワード関節リウマチ / 滑膜細胞 / v-ATPase
研究概要

本研究の目的は、リウマチの関節破壊に関与すると思われる関節滑膜細胞(RA-SF)における細胞膜表在型v-ATPaseの発現強度と臨床症状との関連、そしてsplice variant formの意義について調べることであった。昨年の研究によって細胞表在型v-ATPaseのmRNA発現は、RA-SFより弛みの生じた人工関節骨破壊部付近から採取した線維芽細胞(Prosthesis loosening fibroblast : PLF)において最も強く発現していることが分かった。
本年は細胞表在型v-ATPase mRNAの発現調節機構について検討した。RA-SFを培養後、2つに分割し、一方に炎症性サイトカインであるIL-1,IL-6,(1000pM)を加え6時間培養した後、v-ATPase B1 subunit mRNAの発現量をTaqman systemを用いて測定した。同様にに培養液のpHが与える影響を検討するために、乳酸を用いて培養液のpHをpH6,pH5に調節し、24時間培養後のv-ATPase B1 subunitのmRNA発現量も調べた。
炎症性サイトカインはv-ATPase mRNA発現に影響を与えなかった。一方、酸性培養液は細胞表在型v-ATPase B1 subunitの発現を増強した。通常培養液と比べてpH6培養液では約4倍、pH5では566倍にmRNA発現量を増加させた。
以上の結果から、滑膜線維芽細胞における細胞表在型v-ATPaseの発現は、炎症性サイトカインによる調節ではなく、細胞周囲のpHによって調節されていることが示唆された。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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