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2001 年度 実績報告書

外傷治癒後や術後にみられる局所の炎症病態および痛覚過敏のメカニズムの解明 -交感神経の関与と予防的鎮痛の効果についての検討-

研究課題

研究課題/領域番号 13671503
研究機関名古屋大学

研究代表者

中村 蓼吾  名古屋大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10115610)

研究分担者 佐藤 純  名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (00235350)
キーワードアジュバント関節炎ラット / 交感神経 / 痛覚線維 / ATP / 低気圧環境 / 低温環境
研究概要

臨床的実験
来年度のCRPS患者を対象とした実験の予備実験として、健常成人(6人)を対象に環境順応室において実験を行った。
1)交感神経系活動の指標として、(1)血圧、(2)心拍数、R-R 間隔ゆらぎ、(3)皮膚温、(4)脳波、(5)瞳孔径を測定した。
2)初期環境(大気圧・温度22℃、湿度50%)から高温(温度27℃または30℃)、低温(温度15℃または10℃)環境に曝露し、交感神経活動指標の変化を観察した。低温曝露では明らかな、高温曝露では緩やかな指標の変化がみられ、これらの環境曝露が健常成人の交感神経活動を興奮させる有効刺激であることが分かった。また、この効果は個体間に若干のばらつきがあり、環境ストレスに対する自律神経系の反応に個人差があることが分かった。
動物実験
1)足関節腔内にアジュバントを投与し作製した単関節リウマチモデルラットを初期環境(大気圧・温度22℃、湿度50%)から低温(温度15℃)、低気圧(大気圧より20mmHg減圧)環境に曝露し、足底部皮膚に見られる痛覚過敏の程度の変化を観察した。両曝露ともに、痛みの指標であるvon Frey毛に対する逃避反応の増加が観察された。
2)アジュバント投与による慢性炎症ラットから伏在神経-皮膚標本を作製した。伏在神経の微小線維束から皮膚痛覚線維の単一神経放電を導出し、受容野に熱刺激を行ない交感神経伝達物質であるATPを受容野へ局所灌流しその効果をみた。結果として、ATPの熱反応に対する作用は濃度によって異なり、低濃度では皮膚痛覚受容器の興奮性を抑制し、また細胞障害により組織に生じうる高濃度ではその興奮性を高める作用があることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takahashi, K., et al.: "Artificially Produced Meteorological Changes Aggravate Mechanical Allodynia in Adjuvant Induced Arthris Rats"Society for Neuroscience Abstracts. 27. 508 (2001)

  • [文献書誌] Yajima H., et al.: "Noradrenaline but no ATP sensitized the heat respouse of cutaneous nociceptors in chronically inflamea rats"Society for Neuroscience Abstracts. 27. 508 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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