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2002 年度 実績報告書

RAでの破骨細胞内情報伝達を負に制御するSrc-Cblのユビキチンシステム

研究課題

研究課題/領域番号 13671522
研究機関鹿児島大学

研究代表者

小宮 節郎  鹿児島大学, 医学部, 教授 (30178371)

研究分担者 井尻 幸成  鹿児島大学, 医学部, 講師 (00315417)
松永 俊二  鹿児島大学, 医学部附属病院, 講師 (90229500)
米 和徳  鹿児島大学, 医学部, 助教授 (40182844)
横内 雅博  鹿児島大学, 医学部, 助手
キーワード関節リウマチ / 細胞内情報伝達 / Src
研究概要

関節リウマチでは関節内構成体を抗原とする異常免疫反応が起き、T及びBリンパ球、マクロファージ、線維芽細胞を増殖・活性化させ、TNFα、IL-6,IL-1などのサイトカインが大量に産生され、局所反応や全身反応をもたらしている。関節滑膜から産生されたサイトカインは線維芽細胞や骨芽細胞を刺激してRANKLの発現を高め、単球・マクロファージ系列の前破骨細胞のRANKと結合して破骨細胞への分化を導く。その結果、関節近傍の骨吸収が亢進し、骨関節の破壊が進展していく。従って、この破骨細胞の機能を解析し、制御することがリウマチの治療にも繋がる。
破骨細胞の機能発現には非受容体型チロシンキナーゼSrcが重要な働きをする。即ち、刷子縁の形成を導き、活性化破骨細胞の形成を行う。一方、細胞内情報伝達の抑制はc-Cblが蛋白質分解系として働くことで行われている。今回、c-CblがSrcに対していかなる作用を及ぼし、ひいては骨吸収メカニズムをいかにコントロールしているのかを明らかにした。
c-CblはE2ユビキチン結合酵素の一つであるUbcH7と結合し、活性化された受容体にユビキチン・プロテアゾーム系をリクルートするE3ユビキチンリガーゼとして機能することを証明した。これがc-Cblによる細胞内情報伝達の抑制メカニズムであると考えた。C-CblはRINGフィンガー依存性に活性型のSrcのみユビキチン化を促進し、キナーゼ活性がないSrcをユビキチン化しないことが明らかとなった。またSrcによってCblはチロシンリン酸化を受け、さらにCbl自身もユビキチン化を受けることがわかった。このCblのリン酸化はCbl自身およびSrcのユビキチン化に必須であった。これらによりCblのリン酸化が標的にユビキチンを結合させるためのトリガーと考えられ、c-Cblは活性型Srcを抑制していることが判明した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 横内雅博: "急速破壊型変形性股関節症における骨吸収のメカニズム-細胞内蛋白分解系におけるc-CblによるSrcの調整メカニズム-"(財)日本股関節研究振興財団第18回股関節研究セミナー記録集. 75-76 (2002)

  • [文献書誌] 横内雅博: "シグナル伝達仲介因子c-Cblの機能と発癌"医薬ジャーナル. 38・S2. 48-52 (2002)

  • [文献書誌] 横内雅博: "細胞内蛋白分解系を介する骨吸収調節機構"THE BONE. 16・3. 71-75 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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