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2001 年度 実績報告書

神経内血管のセロトニン感受性―馬尾慢性圧迫下での検討―

研究課題

研究課題/領域番号 13671527
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

長総 義弘  福島県立医科大学, 医学部, 助手 (40295415)

研究分担者 紺野 慎一  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (70254018)
菊地 臣一  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (80045773)
キーワードNerve root / Nerve Vasculature / S-HT
研究概要

方法:雑種成犬20頭を用い、第7腰椎椎弓下にプラスチックバルーンを挿入し、10mmHgの圧をかけバルーンを膨らませて1週間留置した。以下の4群を設定した。A群(n=5);非手術群、B群(n=5);バルーンのみを挿入し馬尾に圧迫をかけないsham群、C群(n=5);馬尾に圧迫をかけ、解析時にバルーンを除去した状態で解析した群、D群(n=5);馬尾に圧迫をかけ、解析時にバルーンを膨らませたままの状態で解析した群の4群である。解析時には、右大腿動脈からカテーテルを挿入してセロトニン0.5μMを投与した。ビデオカメラを設置した顕微鏡により第2または第3仙椎神経根の血管を観察し、セロトニン動注後60分間、記録ビデオでの血管径と血流量の計測を行なった。
結果:A群とB群でセロトニン投与直後から血管の拡張傾向が認められた。一方、C群とD群では、セロトニン投与直後から血管の収縮がみられた。馬尾が圧迫されているC群とD群では馬尾が圧迫されていないA群とB群に比較して、有意に血管が収縮していた(P<0.01)。しかし、C群とD群の間には血管収縮の程度に差はなかった。また、血流量は、A群とB群でセロトニン投与後に血流量は減少しなかった。一方、C群とD群では、セロトニン投与直後から、血流量は減少した。C群とD群ではA群とB群に比較して、有意に血流量が減少した(P<0.01)。
考察:セロトニンは圧迫のない状態の神経根内の血管は拡張させるが、慢性圧迫下の神経根内の血管に対しては血管収縮と血流量の減少を引き起こすことが明らかになった。また、解析時の馬尾圧迫の有無によって血管収縮度に違いがなかったという事実は、セロトニンによって引き起こされる血管の収縮は機械的圧迫それ自体によるものではなく、血管障害により発生することを示唆している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Sekiguchi M, Konno S, Kikuchi S et al.: "Effect of 5-HT2Areceptor antagonist on nerve vasculature and blood flow under chronically compressed nerve roots"Spine. (in press).

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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