研究課題/領域番号 |
13671549
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
中村 誠也 関西医科大学, 医学部, 助手 (20237431)
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研究分担者 |
飯田 寛和 関西医科大学, 医学部, 教授
赤木 繁夫 関西医科大学, 医学部, 助教授
宮島 茂夫 関西医科大学, 医学部, 助手
池原 進 関西医科大学, 医学部, 教授 (90108986)
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キーワード | 骨髄内骨髄移植 / 下肢移植 / トレランス / Fludarabine phosphate |
研究概要 |
我々の研究室で確立した骨髄内骨髄移植(Intra-bone marrow [IBM]-BMT)はドナー骨髄細胞の早期生着とドナー特異的トレランスを効率よく誘導することが判明している(Kushida.T.et al.Blood.2001 May 15;97(10))。このIBM-BMTを利用し、免疫学的トレランスを誘導し、骨髄移植と同時にラットの同種肢移植を行い、術後に免疫抑制剤の使用なしに移植肢の長期生着が得られるか実験を行なった。 RecipientにはBrown Norway (BN, RT1A^n)ラットを、DonorにはFischer344(F344, RT1A^1)ラットを使用し、Day-1にBNにFludarabine phosphate(50mg/kg・BW)を尾静脈より静注し、さらに放射線4.5Gy×2の分割照射を行なう。Day0にDonorの下肢をRecipientに同所性に下肢移植を行ない、それと平行してF344の骨髄細胞(3x10^7個)をBNの脛骨骨髄内に骨髄内骨髄移植した。移植肢は手術用顕微鏡下で切断し、同様に下肢を切断したRecipientにそれぞれの大腿動・静脈、坐骨神経を縫合し、さらに軟部組織、皮膚を縫合した。その後は移植肢を肉眼的に観察するとともに術後2週目、4週目に末梢血を採取し、FACSで解析を行い、免疫学的に、さらに組織学的な検討を行なった。 その結果、術後長期間にわたり、免疫抑制剤やステロイドを使用することなく移植肢の生着が得られた。組織学的評価で拒絶反応は認められず、免疫学的には末梢血においてDonorの造血系細胞へのほぼ完全な置換が確認された。
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