研究課題/領域番号 |
13671577
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西村 信哉 大阪大学, 医学部・附属病院, 助手 (00263286)
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研究分担者 |
妙中 信之 大阪大学, 医学部系研究科, 助教授 (10127243)
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キーワード | 高照度光 / 心拍変動解析 / 自律神経機能 / 胃電図 / アクチグラフ / 概日リズム / ICU / 周術期 |
研究概要 |
1)光の自律神経に及ぼす影響 健常被験者11名に対して、昼間7時から15時の高照度光(5000ルクス)と低照度光(100ルクス)存在下後、夜間の心拍変動解析を行った。23時30分から6時30分の7時間における副交感神経の指標であるHF値は、昼間に高照度光を浴びた群で有意に高く、昼間の高照度光は夜間の副交感神経機能を増加させた。 2)光の消化管活動に及ぼす影響 健常被験者11名に対して胃電図を用いて昼間7時から15時の高照度光と低照度光存在下後の、夕食前後の胃の活動量を比較した。胃は1.6から6.0cpm(cycle/min)の活動を示し、その周波数帯のトータルパワーを計算した。夕食前30分間のトータルパワー値は両群ともに約301dBμVで差はなかったが、夕食後30分のトータルパワーは、高照度群で358dBμV、低照度群で334dBμVと高照度群が有意に大きかった。 3)アクチグラフによる術前の睡眠時間 外科手術患者の術前の睡眠時間をアクチグラフを用いて測定した。手術前夜の睡眠薬、ブロチゾラムとゾピクロンの睡眠時間を比較した。プロチゾラム群の睡眠時間はゾピクロン群の睡眠時間よりも有意に長かった。これはブロチゾラムの半減期がゾピクロンよりも長いことと一致する。 4)術前、ICU滞在中、病棟でのアクチグラフによる活動量測定 食道ガン根治術患者9名に対して、手術2〜3日前からアクチグラフを装着して、術前・ICU滞在中・一般病棟での睡眠を調べた。さらに一般病棟退室後、肺炎となった症例を分析すると調子が悪くなる前には夜間の睡眠が非常に減少すること、ICU・病棟と全身状態の改善に伴い睡眠が得られ、概日リズムが明らかになる様子を2ヶ月にわたって観察することが出来た。
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