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2002 年度 実績報告書

慢性疼痛と神経原性骨関節病変の発生に関する研究-op/opマウスを用いる研究

研究課題

研究課題/領域番号 13671584
研究機関広島大学

研究代表者

森脇 克行  広島大学, 医学部附属病院, 講師 (30157937)

研究分担者 弓削 孟文  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40034128)
楠 真二  広島大学, 医学部附属病院, 助手 (20304438)
キーワード神経因性疼痛 / 坐骨神経緩結紮(CCI)モデル / マクロファージ / 破骨細胞 / 大理石病(op / op)マウス / 標準マウス / 脛骨神経分布 / CGRP
研究概要

大理石病op/opマウスを用いて慢性疼痛と神経原性骨関節病変の発生のメカニズムを解明するために,まず標準マウスに5.0カットグート3カ所の坐骨神経緩結紮を行い熱刺激装置による疼痛反応潜時の測定を行った.その結果8週間にわたって有意なDifference Scoreの低下が認められた.またvon Frey hairを用いた触刺激による逃避反応回数は坐骨神経緩結紮後3週間にわたり有意に患側で上昇していた.破骨細胞は患部で増加傾向が認められた.このことから,標準マウスでニューロパシックペインと骨関節病変が生じることが確認できた.次に,ヘテロまたはホモマウスを対照として,op/opマウスと対照マウスに坐骨神経緩結紮を行い熱刺激装置による疼痛反応潜時の測定を行った.その結果op/opマウスでも熱過敏性が生じる傾向が認められ,マクロファージコロニー刺激因子を欠損し,マクロファージの誘導ができないop/opマウスでも,神経損傷後に熱に対する過敏性が生じることが判明した.一方,神経原性の骨病変を検討するために,正常ラットと坐骨神経緩結紮ラットで坐骨神経領域の知覚神経,交感神経の脛骨への分布を免疫組織化学的に検討した.ぞの結果,正常ラットと坐骨神経緩結紮ラットの両者でこれらの神経分布様式に差はなく,骨端部二次骨化中心,骨幹部骨膜にCGRP(calcitonin gene related peptide), GAP(growth associated protein)-43, NPY(neuropeptide-Y), DBH(dopamine beta hydroxylase)が分布していることが判明した.これらのことは,骨には知覚神経と交感神経が骨代謝に密接に関与しており,坐骨神経緩結紮によって生じる神経原性骨病変が生じるとすれば,骨端部二次骨化中心,骨幹部骨膜付近の骨変化が大きいことを示唆している.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 森脇克行, GAUS Syafruddin, 須山豪通, 弓削孟文: "複合性局所疼痛症候群と骨病変 -なぜCRPSで骨関節病変が生じるのか?-"日本ペンクリニック学会誌. 第10巻(未定). (2003)

  • [文献書誌] 森脇克行: "ニューロパシックペインと骨関節変化"麻酔科診療プラクティス. 第6巻. 24-26 (2002)

  • [文献書誌] Moriwaki K., Tokunaga A., Yuge O., Bennett GJ.: "Different pattern of sensory and sympathetic innervation between epiphysis and diaphysis in rat tibial bones"Sociaety for Neuroscience : Abstract Viewer & Itinerary Planner. (CD-ROM). 928.20 (2001)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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