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2002 年度 実績報告書

共焦点レーザー生体顕微鏡を用いた痛みの研究

研究課題

研究課題/領域番号 13671620
研究機関大阪医科大学

研究代表者

宇田 るみ子  大阪医科大学, 医学部, 講師 (10223546)

研究分担者 南 敏明  大阪医科大学, 医学部, 教授 (00257841)
中野 佳津  大阪医科大学, 医学部, 助手 (20288715)
黒嵜 明子  大阪医科大学, 医学部, 助手 (20351413)
キーワード痛み / 共焦点顕微鏡 / 微小循環
研究概要

共焦点レーザー生体顕微鏡(CLM)を用いた微小循環における定量的評価
1)膵微小循環
微小循環観察の方法や手順を確立するために、ラットの膵臓を摘出しない状態でその形態学的特徴、微小循環、leukocyte-endothelial Interaction(LEI)を調べた。皮膚の微小血管より比較的大きい血管を扱ったKeckら(2001)による方法を参考にし、ラットの膵頭部を露出した後、微小循環とLEIを描出した。
画像は1秒当たり、30フレームでリアルタイムに得ることができ、オフラインでLEIおよびfunctional capillary density(FCD)を解析した。
従来の組織標本よりも、CLMは生体における脈管や結合組織の構造を描出するのにすぐれており、慢性疼痛疾患患者に見られる皮膚血流の変化や結合組織などの変化を見るのに適していると考える。
2)皮膚微小循環
慢性疼痛疾患患者に見られる皮膚血流の変化を共焦点レーザー生体顕微鏡で研究するために、健常人で得られた画像中の皮膚微小循環をビデオに撮影し、単位面積当たりに認められる毛細血管数(FCD)、血管の直径、血管内を移動する血球成分の速度を測定した。画像はDVD画面に記憶した情報をDezawaらの開発したコンピューターソフトで自動解析を行った。任意の血球を認識しやすくするために、Indocyanin greenで標識し、その血球の速度、血管壁の直径の変化を10箇所で測定した。血管壁の直径の2乗に流速を乗じることによって流量が計算でき、血管拡張薬を局所塗布した前後の相対的変化の観察を行った。
ニトログリセリンクリームでは約2時間より血球速度は上昇し、観察が容易となった。プロスタグランジンE_1クリームでも血管径の拡大、血流速度の速くなることがわかったが、対物レンズの圧迫力や測定部位により微小循環測定に影響をおよぼすため、定量化はさらに、検討を要すると思われた。
また、電気鍼の刺激により筋肉収縮を起こし、NOを介して微小血管が拡張し血流が増加するとのLoaizaらの報告もあり、鍼灸治療の前後での比較も今後の興味深いテーマである。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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