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2003 年度 研究成果報告書概要

隔壁としての骨盤内筋膜の意義と神経の分布に関する臨床解剖学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13671639
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 泌尿器科学
研究機関筑波技術短期大学 (2003)
東京医科歯科大学 (2001-2002)

研究代表者

坂本 裕和  筑波技術短期大学, 鍼灸学科, 教授 (40225818)

研究分担者 佐藤 達夫  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10004657)
川上 理  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80313261)
秋田 恵一  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (80231819)
研究期間 (年度) 2001 – 2003
キーワード横紋筋性尿道括約筋 / 骨盤神経叢 / 骨盤内臓神経 / 肛門挙筋神経 / 尿直腸中隔 / 総排泄腔の発生 / アポトーシス / 生殖結節
研究概要

臨床解剖学的研究において,解剖実習体を用いて詳細な解剖を行い,尿道括約筋部への支配神経の分布パターンの解析を行った.横紋筋性尿道括約筋は陰部神経から,平滑筋性尿道括約筋は骨盤神経叢からの各枝によって支配されるとされている.しかし,これらは明確に分けられず,それらの走行中に神経枝の吻合が見られること,その神経は肛門挙筋を貫いて骨盤隔膜の内外の吻合を行うことがしばしばあることが見出された.また,骨盤内臓に分布する動脈配置について,とくに骨盤内筋膜との関係に注意を払いながらまとめた.その中で前立腺および膣への動脈が,骨盤内筋膜の影響を受けずに骨盤隔膜に沿って走り,それによって骨盤内動脈のネットワークを作り上げていることについて整理し,報告している.
発生学的研究においては,マウス胚(E11.5-13.5)を6時間ごとのステージで採取し,その矢状連続切片を作製することにより観察をおこなった.これにより,骨盤内筋膜の形成においてもっとも重要な区分といえる,尿生殖部と肛門部との境界の形成過程の観察をおこない,その過程でおこる骨盤内のapoptosisの分布を三次元立体構築などをおこない観察した.その結果,中隔と総排泄腔膜との癒合は見られないこと,総排泄腔の腹側部と背側部は発生経過中に交通があること,総排泄腔膜は1箇所にて開口することなどをあきらかにした.この開口をもたらす総排泄腔膜の崩壊の起こる部位は,単に,総排泄腔膜の最背側部であるというだけではなく,この部位が外生殖器の腹側方への発生・成長にともなっておこる総排泄腔背側部の腹側移動と関係が強いことが示唆された.また,間葉のアポトーシスの空間的時間的変化の観察により,総排泄腔の腹側移動・変形に間葉細胞のアポトーシスが密接に関与していることが示唆された.

  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 坂本裕和, 佐藤達夫: "図説・尿路・精路の解剖3 前立腺と精嚢・精管膨大部"排尿障害プラクティス. 11. 51-59 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 坂本裕和, 佐藤達夫: "図説・尿路・精路の解剖4 陰茎"排尿障害プラクティス. 11. 141-149 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 萩田恵一, 坂本裕和, 佐藤達夫: "前立腺とその周辺の局所解剖"臨床泌尿器科. 57. 13-18 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 秋田恵一: "IVRと解剖 6.内腸骨動脈とその枝の解剖"IVR会誌Jpn J Intervent Radiol. 18. 249-253 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Akita K, Sakamoto H, Sato T: "Origins and courses of the nervous branches to the male urethral sphincter"Surgical Radiologic Anatomy. 25. 387-392 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Sakamoto H et al.: "Dissection demonstration of anatomy of the urinary & seminal tracts ・ 3 Prostata & Seminal vesicle ・ Ampulla of ductus deferens"Voiding Disorders Digest. 11. 51-59 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Sakamoto H et al.: "Dissection demonstration of anatomy of the urinary & seminal tracts ・ 4 Penis"Voiding Disorders Digest. 11. 141-149 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Akita K, Sakamoto H, Sato T: "Topographic anatomy of the prostate"Clinical urology. 57. 13-18 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Akita K: "Anatomical variations of the internal iliac artery and its branches"Jpn J Intervent Radiol. 18. 249-253 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Akita K, Sakamoto H, Sato T: "Origins and courses of the nervous branches to the male urethral sphincter."Surgical Radiologic Anatomy. 25. 387-392 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2005-04-19  

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