研究概要 |
5週齢SCID mouse背部皮下両側に前立腺癌細胞株LNCaP 1.O×10^6を50%matrigelとともにそれぞれinoculate。腫瘍が増大したmouseから一方の腫瘍を摘出し、subline化した(LN-Pre)。その後、mouseをcastrationし、そのうち再び増大した腫瘍を摘出し、新たなsublineを樹立(LN-REC0)。LN-REC0をcastrationしたSCID mouseにinoculate。増大した腫瘍を摘出し、低アンドロゲン環境下においても腫瘍増殖を認める新しい前立腺癌細胞株(LN-REC4)を樹立した。この細胞株を用いてin vitro, in vivoにおいて、増殖速度、細胞特性につき検討した。新しく樹立した細胞株LN-REC4はin vitroではアンドロゲン感受性を保持していた。しかし、in vivoにおいては、castrationしたmouseでは造腫瘍能、増殖速度とも親株LNCaP、LN-Preと比較して速く、再燃前立腺癌の良いモデルであると考えられた。 また、同時に前立腺癌の再燃に関与する遺伝子として、可能性のあるものをmedline等で調べたところ、Cyclooxygenase-2(COX-2)の関与が考えられた。このため、COX-2の発現に乏しいLNCaP細胞でCOX-2を強制発現させ、COX-2の機能を調べた。COX-2はLNCaP細胞の増殖をin vitro, in vivoにおいても促進した。また、血管新生に関与する遺伝子のう右VEGFの発現を亢進させていた。
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