研究課題/領域番号 |
13671643
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
出口 隆 岐阜大学, 医学部, 教授 (40163935)
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研究分担者 |
横井 繁明 岐阜大学, 医学部附属病院, 助手 (20313900)
石原 哲 岐阜大学, 医学部, 助教授 (00193342)
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キーワード | 尿道炎 / マイコプラズマ / ウレアプラズマ / PCR / DNAチップ / 淋菌 / クラミジア |
研究概要 |
Mycoplasma genitaliumが男子非淋菌・非クラミジア性尿道炎の起炎菌の1つであるが、M. genitaliumは非クラミジア性尿道炎の約20%から検出されるのにすぎず、他の病原微生物の存在が示唆される。そこで、まずヒトから分離されるマイコプラズマおよびウレアプラズマの15菌種の16s rRNA遺伝子に共通するプライマーを用いたPCR法にてDNA断片を増幅させ、そのDNA断片の塩基配列を決定することにより、尿道炎患者の尿道から検出されるマイコプラズマおよびウレアプラズマを特定した。その結果、尿道炎患者の尿道からは、M. genitalium、Mycoplasma hominis、Ureaplasma urealyticum およびUreaplasma parvumが検出された。そこで、これら4菌種のDNAをマイクロプレートに固相化し、上記のPCR産物とハイブリダイゼーションすることによるこれら4菌種の検出法を開発し、臨床検体からの検出を行った。また、これら尿道炎炎患者から検出されるマイコプラズマおよびウレアプラズマを含め尿道炎およびSTDの原因となり得る淋菌、クラミジアなどの細菌めDNAをスライドグラス上に整列させたDNAチップを作成中であり、PCR法と組み合わせることにより尿道炎を含むSTDの起炎菌の包括的な検出法を開発中である。さらに、M. genitaliumに関しては、real-time PCR法による定量的検出法の開発および臨床検体からの検出への応用を行い、非淋菌性尿道炎患者の初尿中に有意に多いM. genitaliumの菌量が含まれることを示すとともに、菌量の増加にしたがって臨床症状が再発することを示した。
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