研究概要 |
前立腺の増殖に関わる新規核内レセプターを単離する目的で、ラット前立腺より作成したライブラリーをスクリーニングしたところ、20の陽性プラークが得られたがこれらはいずれもアンドロゲンレセプターかPPARγであった。これらの中にアンドロゲンレセプター(AR)のgeneとtandemに結合した新しい遺伝子を見い出した。このクローンは893のヌクレオチドよりなり227番目のヌクレオチドに開始コドンを持つ146個のアミノ酸よりなる蛋白質をコードしていた。この蛋白質は新しい核内レセプター共役因子でありアジドロゲンレセプター(AR)、グルココルチコイドレセプター(GR)、PPARγによる転写活性をリガンド依存的に増強した。またGST pull-down assayを行うとARとの結合が認められた。この共役因子蛋白とGFP(green fluorescent protein)との融合蛋白質の発現ベクターを作成し、HeLa細胞にAR, reporter geneと共に遺伝子導入すると、核内に強い蛍光の集積を認めこの蛋白は核内に移行する事が確認された。現在以上の結果を論文にまとめ投稿中である。
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