研究課題/領域番号 |
13671677
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 自治医科大学 (2003) 東京女子医科大学 (2001-2002) |
研究代表者 |
八木澤 隆 自治医科大学, 医学部, 助教授 (80167692)
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研究分担者 |
伊藤 文夫 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (20211683)
小林 千佳 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (20246549)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | 尿路結石 / 性ホルモン / 蓚酸代謝 / 蓚酸クリアランス / basolateral sulfate / oxalate exchanger / オステオポンチン |
研究概要 |
Sprague-Dawley ratsを用いて性ホルモンの尿路結石形成への影響とその機序について研究を進めた。Male rats、female rats、またそれぞれのcastration modelも作成して検討した。その結果、testosteroneは蓚酸合成を促進して尿中蓚酸排泄を増加させることにより結石形成を促し、一方、estrogenは蓚酸合成を低下させ、尿中蓚酸排泄を減少させることにより結石形成を抑制することが示された。また腎臓における蓚酸クリアランスにも性ホルモンは影響し、testosteroneはこれを増加させ、estrogenは低下させることが認められた。この機序の一つとして尿細管において蓚酸排泄に働くbasolateral sulfate/oxalate exchangerの発現がtestosteroneによって増強し、estrogenによって減弱することが示された。結石形成に関わる高分子物質への影響ではtestosteroneはオステオポンチンの発現を減弱させ、estrogenはこの発現を増強していることが判明した。このように性ホルモンは腎臓おける蓚酸代謝に密接に関係することにより尿路結石形成に関与し、また結石形成に関わる高分子物質の発現にも影響していることが確認された。難治性、再発性尿路結石に対する治療アプローチの一つとして、性ホルモン関連の治療法を展開することの意義が示唆された。
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