テロメレース活性を利用した婦人科癌の新たな遺伝子診断および遺伝子治療の開発

2001 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 13671702
• 研究機関: 金沢大学
• 研究代表者: 京 哲 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (50272969)
• 研究分担者: 井上 正樹 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10127186) ; 田中 正彰 金沢大学, 大学院・医学部・附属病院, 助手 (70283140)
• キーワード: テロメレース / 婦人科癌 / 遺伝子診断 / 遺伝子治療

研究概要

血液中の微量癌細胞をテロメレース活性を示標に同定することを目的として実験を行った。上皮細胞特異的抗体を吸着させたビーズを用いて患者血液から採取した単核球分画より上皮細胞を選択的に濃縮回収した。この回収物より細胞抽出液を得て、TRAP法によりテロメレース活性を測定した。予備実験として癌細胞株を血液5ccに様々な細胞数で混ぜ合わせ、同様の方法でテロメレース活性を測定したところ、血液5cc中に1000個の癌細胞が存在すれば検出可能な感度であった。なお正常ボランテイア40名より得た検体のテロメレース活性も同時に測定し、これよりカットオフ値を設定したところ進行婦人科癌患者21例のうち4例にテロメレース活性陽性例を認めた。これらはいずれも3期あるいは4期の子宮癌および卵巣癌患者であった。さらにこれらの患者のうち2例は治療により腫瘍マーカーの陰性化を認めたが、治療後の血液細胞中のテロメレース活性もカットオフ値以下に減少し、病勢を反映している可能性が示唆された。今後さらに症例数を増やして検討していく予定である。

研究成果

• [文献書誌] Kyo S, et al.: "Complex feyrdatory mechanisms of tehmernse athority in normal and cancer cells"Onwglne. 21. 688-697 (2002)
• [文献書誌] Maida Y., Kyo S., et al.: "Direct activation of telomerse by EGF through Ets-medintic transnitirtion of TERT ria MAP Kinase Signaling PwAh wny"Onwglne. (in press).
• [文献書誌] Takakura M., Kyo S., et al.: "elomerase activation by histone deacetylase inhibitor in normal cells"Nucleic Acids Reserch. 29. 3006-3011 (2001)
• [文献書誌] Oh ST. Kyo S, et al.: "Telomerase Activation by Human Papillomavirus Type 16 E6 Protein: Induction of Human Telomerase Reverse Transcriptase Expression through Myc and GC-Rich Sp1 Binding Sites"Jounal of Virology. 75. 5559-5566 (2001)