研究課題/領域番号 |
13671713
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
下屋 浩一郎 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40291950)
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研究分担者 |
竹村 昌彦 大阪大学, 医学部・附属病院, 助手 (50294062)
古山 将康 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00183351)
東 千尋 大阪大学, 医学部・附属病院, 助教授 (20151061)
井阪 茂之 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
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キーワード | プロテアーゼインヒビター / 卵管 / SLPI(secretory leukocyte elastase inhibitor) / 精子先体反応 / Fractalkine |
研究概要 |
生殖医療におけるプロテアーゼインヒビターの機能解析とその臨床応用を目的として平成13年度に予定していた検体の採取保存を行い、さらに精子機能に及ぼすプロテアーゼインヒビターの機能解析を行い、以下の知見を得た。すなわち、(1)ヒト卵管組織においてsecretory leukocyte elastase inhibitor(SLPI)蛋白が存在していることをWestem blot解析にて明らかにし、その存在は卵管狭部、膨大部ならびに采部のいずれにおいても認められること(2)卵管組織におけるSLPI蛋白の存在は免疫組織学的検討により卵管上皮に認められること(3)卵管組織においてSLPImRNAの発現が認められること(4)精子の先体反応に対してエラスターゼが阻害的に働き、SLPIがその阻害作用を防御しており、卵管内のSLPIが精子の先体反応獲得に関して重要な役割を担っていることの4点である。これらの新知見をまとめ現在論文に投稿中である。さらにプロテアーゼインヒビターの機能を解明するために組織障害因子となりうるケモカインの中でfractalkine(FRK)に注目しその生殖領域における機能を解明する目的で精漿中のFRK濃度を解析し、精子運動能と相関することを見出した。この知見についても現在論文に投稿中である。現在さらにSLPIの卵管における発現と性周期との関連、萎縮性膣炎と膣内のSLPIとの関連、精子運動に及ぼすFRKの機能解析を進めている。
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