研究概要 |
Islanらはラット胎仔における先天性横隔膜ヘルニアの胎内治療における実験的研究で,肺発育はビタミンEにも影響されていると報告した(J Pediatr Surg 34:172-177,1999).したがって,肺発育において,ビタミンEが胎仔の肺発育に関与しているしている可能性がある。 そこで今回,ラット胎児において、薬物により先天性横隔膜ヘルニアを作成し、これらにおいて、ビタミンE投与を投与することにより、胎仔の肺組織発育の肺発育が影響されるか、動物モデルで検討することを目的とした. 方法)妊娠9日目に母体にnitrofenを投与し、先天性横隔膜ヘルニアを作成する。 妊娠16-20日目にビタミンEを投与し、先天性横隔膜ヘルニアにおける肺低形成の程度を調べる(肺/体重比など)。 胎仔肺組織において,ビタミンE剤の有無により,肺発育の違いを組織学的および生化学的に調べる(肺組織発育および肺サーファクタント)。 これらの発現は免疫染色およびRT-PCRで検討する。 結果)先天性横隔膜ヘルニア例では、ビタミンE投与により、肺/体重比、肺組織発育、肺サーファクタントが容易に増加した。これらは免疫染色およびRT-PCRでも確認された。 結論)先天性横隔膜ヘルニアでは、ビタミンEを投与することで、胎仔肺発育が亢進することが示唆された。
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