研究課題/領域番号 |
13671759
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研究機関 | (財)癌研究会 |
研究代表者 |
杉山 裕子 財団法人 癌研究会, 癌研究所, 研究員 (80322634)
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研究分担者 |
荷見 勝彦 財団法人 癌研究会, 癌研究所, 部長 (70134608)
平井 康夫 財団法人 癌研究会, 癌研究所・細胞生物部, 研究員 (00260076)
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キーワード | 子宮体癌 / マイクロダイセクション / 発現アレイ法 / 遺伝子発現解析 |
研究概要 |
本研究においては、Laser-capture microdissection法と発現アレイ法を用いて子宮体癌における遺伝子の発現の変化を明らかにすることを目的とした。 1) 臨床材料からそのままRNAを採取して発現アレイ法に供するだけでは間質細胞の混入の程度に応じて遺伝子発現のパターンが変化する可能性があり、子宮体癌における遺伝子の発現変化を正確に解析できないと考えた。そこで、Laser-capture microdissection (LCM)法により、子富内膜癌細胞および正常子宮内膜上皮細胞を選択的に採取し得られたRMを用いて発現アレイ法を行った場合と、間質細胞が混入した状態での子宮体癌と正常子宮内膜組織から得られたRNAを用いて発現アレイ法を行った場合とでは、遣伝子発現のパターンが変化することを報告し、子宮体癌の臨床材料を用いて遺伝子発現解析をする場合は、LCM法の併用が必要であることを報告した。(論文参考) 2) 子宮体癌は、多くの癌腫同様それぞれ異なった遺伝子が関与する多段階ステップを経て発生すると考えられている。ただし、その多くの報告は進行子宮体癌に関するもので、初期の遺伝子変異、遺伝子発現変化を真にとらえたものはない。そこで、腫瘍径1.0cm以下の小さな早期子宮体癌に限定し、LCM法と発現アレイ法を施行し、子宮体癌の発癌メカニズムを遺伝子発現にて調べている。現在、腫瘍径1.0cm以下の小さな早期子宮体癌17症例の手術的に採取された凍結材料を用いて検討が進行中である。
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